3. 制度改正後も遺族厚生年金を継続して受給できる人の条件
以下のいずれかの条件に当てはまる方は、今回の制度見直しの対象外となります。
- すでに遺族厚生年金を受給中の方
- 60歳以降に遺族厚生年金の受給権を得る方
- 18歳になった年度の3月31日までの子どもを養育している方
- 2028年度中に40歳以上になる女性
これらの条件に該当する方々は、制度改正後も従来のルールが適用され、遺族厚生年金の受給資格や支給要件に変更はありません。
4. 遺族厚生年金「5年打ち切り」の対象となるのはどんな人?
制度改正が適用されると、年齢要件が段階的に見直されます。配偶者と死別した時点で60歳に満たず、かつ子どもがいないケースでは、遺族厚生年金の支給は原則として5年間に限定される見込みです。
この見直しによって、特に女性は、制度全体として改正の影響を受けるケースが増加すると予測されます。
その一方で、これまで55歳未満では受給対象外だった男性にとっては、今後は年齢に関係なく遺族厚生年金の受給が可能になるという側面もあります。
なお、制度改正の適用開始は男女ともに2028年4月ですが、女性への影響が急激にならないよう、約20年という期間をかけて段階的に見直しが進められる予定です。
以上の点を踏まえると、2028年度の時点で妻が40歳未満の世帯では、将来的に遺族厚生年金の受給条件が大きく変わる可能性があり、制度改正の影響を比較的受けやすいといえるでしょう。
著者
マネー編集部社会保障班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに社会保障制度や社会福祉、公的扶助、保険医療などをテーマに関する記事を執筆・編集・公開している。
マネー編集部社会保障班は、地方自治体職員出身の太田彩子、日本生命保険相互会社出身の村岸理美、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子など、豊富な経験と知識を有した編集者で構成されている。表彰歴多数の編集者も複数在籍。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務や、国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担った実務経験者も在籍している。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。(最新更新日:2025年8月26日)
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)/元銀行員/金融ライター
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)保有。大学卒業後、株式会社三菱UFJ銀行にて主にリテール営業に従事し、延べ1万名以上の個人のお金の相談に携わった。とくに銀行では国内外株式の仲介、国内外の債券、投資信託、生命保険、住宅ローンなどの販売に携わり、全国表彰歴あり。金融機関勤務後は経験を活かし、株式会社モニクル傘下の株式会社モニクルリサーチ(旧:株式会社ナビゲータープラットフォーム)に入社。
現在はくらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部にて、厚生労働省管轄の厚生年金保険と国民年金(老齢年金・障害年金・遺族年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、資産運用、NISA、iDeCo、住宅ローン、カードローン、為替相場、株式投資などを中心に記事の企画・執筆・編集・監修をおこなっている。Yahoo!ニュース経済カテゴリでアクセスランキング1位を多数達成。(2026年7月29日更新)