1. 子育て世帯が対象の支援制度5選

出産や子育てにはまとまったお金が必要になることが多く、経済的な不安や悩みが尽きないものです。しかし、国や自治体には生活を支えるためのさまざまな支援が用意されています。子育て世代が押さえておきたい支援制度を厳選して5つ紹介します。

1.1 出産育児一時金

出産育児一時金は、健康保険の被保険者や被扶養者が出産したときに受け取れる一時金です。多胎児を出産した場合は、胎児数分が支給されます。

一時金の支給額は、出産する医療機関や週数により以下のように決められています。

  • 産科医療補償制度加入機関で在胎週数22週以降の出産:子ども1人につき50万円
  • 産科医療補償制度加入機関で在胎週数22週未満の出産:子ども1人につき48万8000円
  • 産科医療補償制度未加入機関で出産:子ども1人につき48万8000円

申請期限は出産日の翌日から2年以内です。

なお、出産育児一時金の「直接支払制度」を利用すると、医療機関に直接費用が支払われます。そのため、本人が窓口で支払う金額は、費用の総額から一時金の支給額を差し引いた残りの額となり、一度立て替え払いをする必要がなくなります。

1.2 出産手当金

出産手当金は、被保険者が出産のため会社を休んでいる間の収入を補うための手当金です。休んだ期間について給与の支払いがない場合に支給されるほか、給与の支払いがあっても、その給与の日額が出産手当金の日額より少ない場合には、その差額が支給されます。

手当金の支給対象となるのは、出産日(実際の出産が予定日より後になった場合は出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合98日)から出産の翌日以後56日目までの間で、会社を休んだ期間です。なお、出産が予定日より遅れた場合、遅れた期間についても支給されます。

支給額は、以下の計算式で求めます。

日額=支給開始日以前の継続した12か月間の各月の標準報酬月額の平均額÷30日×2/3

※支給開始日前の被保険者期間が継続して12か月に満たない場合は、別の方法で標準報酬月額を算定して計算されます。

1日あたり、平均標準日額の約3分の2が目安になると考えておきましょう。

1.3 育児休業等給付

育児休業等給付の種類3/5

育児休業等給付の種類

出所:厚生労働省「育児休業等給付について」

育児休業等給付として、子どもの年齢や養育の状況に応じて、一定の要件を満たす場合に以下の給付金が受け取れます。

【育児休業給付金】
1歳未満の子どもを育てるために育児休業を取得した場合に、休業前給与の67%(休業開始から181日目以降は50%)が支給

【出生時育児休業給付金】
出生後8週間以内に育児休業を取得した場合に、休業前給与の67%が支給

【出生後休業支援給付金】
夫婦ともに育児休業を取得した場合に、上記に+13%が支給

【育児時短就業給付金】
2歳未満の子どもを育てるために時短勤務をした場合に、時短勤務中の給与の10%が支給

いずれの給付金も支給要件や支給額が異なります。手続きは原則として勤務先を通して行うため、詳しい内容は会社の担当者に確認しましょう。

1.4 児童手当

児童手当は、0歳から高校卒業年度までの子どもを育てている世帯に支給される手当金です。支給は2月・4月・6月・8月・10月・12月の年6回で、前々月と前月分がまとめて振り込まれます。

子ども1人当たりの支給額は、子どもの年齢によって以下のように決められています。

  • 3歳未満:1万5000円(※)
  • 3歳以上高校生年代まで:1万円(※)
    ※いずれも第3子以降は3万円

子どもが生まれたときやほかの市区町村から引越ししたときは、「認定請求書」を提出する必要があります(公務員は勤務先に申請)。

1.5 高等学校等就学支援金

高等学校等就学支援金は、日本国内に住所を有し、国籍・在留資格などの要件を満たしたうえで、高等学校等に通う生徒の授業料を支援する制度です。

これまでは世帯所得の要件が設けられていましたが、2026年度から所得制限が撤廃され、対象者の範囲が拡大されています。

支給上限は進学先により以下のように異なります。

  • 国立高校(全日制等):11万5200円
  • 公立高校(全日制等):11万8800円
  • 私立高校(全日制等):45万7200円
  • 私立高校(通信制):33万7200円

申請手続きは、学校から配布される資料を参考に、e-Shienから行います。