3. 70歳代の貯蓄、《中央値1178万円》毎月約4万円取り崩す場合「何年貯蓄はもつ?」

収入が限られる老後において、貯蓄を取り崩しながら生活するのは不安が大きいものです。ここで、70歳代の貯蓄状況をもとに、何年間取り崩しができるのかシミュレーションしてみましょう。

J-FLECの「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)二人以上世帯」によると、70歳代の金融資産平均保有額は2416万円です。「70歳代で2000万円以上の資産があるなら問題ないのでは?」と感じる方もいるかもしれませんが、あわせて確認したいのが中央値についてです。

70歳代の金融資産保有額の中央値は1178万円となっており、平均額と大きな乖離があることが分かります。これは、多くの資産を持つ一部の世帯が平均額を引き上げているためだと考えられます。

ここでは、より実態に近い中央値で考えてみましょう。

毎月4万2435円を貯蓄から取り崩す場合、1178万円÷4万2435円=277ヶ月、つまり約23年間取り崩せる計算です。

70歳から考えても93歳までは取り崩すことができるため、平均的な寿命を踏まえればひとまずは安心できる水準といえるでしょう。

ただし、このシミュレーションの前提となっている調査では、月々の保健医療費が1万7941円となっています。もし介護や医療による支出が増えれば、毎月の取り崩し額はさらに大きくなります。

また、国民年金のみを受給している世帯では年金収入が約6万円にとどまるため、不足額が月20万円を超える点にも注意が必要です。