2. 【比較】働き方による年金額の5つのモデルケース
前章では2026年度の厚生年金のモデルケースを取り上げましたが、これはあくまで一例に過ぎず、実際の受給額は加入状況や収入によって人それぞれ異なります。
そこで本章では、厚生労働省の資料を参考に、働き方別の厚生年金額の目安を見ていきます。
2.1 ケース①:男性・厚生年金期間中心(20年以上)の年金目安
《年金月額》17万6793円
平均厚生年金期間:39.8年
平均収入:50万9000円(※賞与含む月額換算。年収換算で約610万円)
内訳:基礎年金6万9951円/厚生年金 10万6842円
2.2 ケース②:男性・国民年金(第1号被保険者)期間中心(20年以上)の年金目安
《年金月額》6万3513円
平均厚生年金期間:7.6年
平均収入:36万4000円
内訳:基礎年金 4万8896円/厚生年金 1万4617円
2.3 ケース③:女性・厚生年金期間中心(20年以上)の年金目安
《年金月額》13万4640円
平均厚生年金期間:33.4年
平均収入:35万6000円
内訳:基礎年金 7万1881円/厚生年金 6万2759円
2.4 ケース④:女性・国民年金(第1号被保険者)期間中心(20年以上)の年金目安
《年金月額》6万1771円
平均厚生年金期間:6.5年
平均収入:25万1000円
内訳:基礎年金 5万3119円/厚生年金 8652円
2.5 ケース⑤:女性・国民年金(第3号被保険者期間)中心(20年以上)の年金目安
《年金月額》7万8249円
平均厚生年金期間:6.7年
平均収入:26万3000円
内訳:基礎年金 6万9016円/厚生年金 9234円
たとえば、厚生年金に長期間加入している男性の場合、月額は17万6793円となり、基礎年金と厚生年金を合わせて比較的高い水準となっています。
一方で、国民年金が中心となる男性では月額6万3513円にとどまり、同じ男性でも受給額に大きな差があることが分かります。
女性についても同様の傾向が見られ、厚生年金中心のケースでは月額13万4640円となる一方、国民年金中心では6万円台前半にとどまります。
また、第3号被保険者期間が中心のケースでは7万8249円となっており、加入形態によって受給額に違いが生じています。
このように、年金額は制度の違いや加入期間、収入などの条件によって大きく変わります。
では、実際のシニア世代はどの程度の年金を受け取っているのでしょうか。
次章では、厚生年金の受給額の分布データをもとに、どの水準の年金を受け取っている人が多いのかを確認していきます。
3. 【厚生年金】「月額30万円以上」を受給する人はどれくらいいる?
厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、老齢基礎年金を含む厚生年金の平均月額(男女計)は15万289円です。
では、受給額の分布を見ていきましょう。
3.1 厚生年金の「受給額ごとの割合」を見る
- 10万円未満の割合:19.0%
- 10万円以上の割合:81.0%
- 15万円以上の割合:49.8%
- 20万円以上の割合:18.8%
- 20万円未満の割合:81.2%
- 30万円以上の割合:0.12%
「月額30万円以上」の割合は0.12%にとどまっており、800人に1人程度という非常に限られた水準です。
平均が15万円台であることを踏まえると、月30万円を超える年金受給はごく一部のケースといえます。

