6. 投資家が注目すべきM&Aの継続余地とポテンシャル
最後に、投資家目線でPPIHの今後のポテンシャルについて考察します。
泉田氏は、PPIHがM&Aを成功させ続けていることが、次なる成長の好循環を生み出していると分析します。業績不振に陥った企業を再生させるノウハウが蓄積されると、外部から優良な買収案件の情報が集まりやすくなるからです。
「こんだけうまくいっちゃうと、うまくいかなくなったところから『一緒にやれませんか』って声もかかるし、それに応じるか応じないかはドンキが決めればいい」
PPIHは、持ち込まれた案件の中から自社の強みが活かせるものだけを厳選して買収することができます。この「情報が集まる優位性」こそが、PPIHの最大の武器の一つです。
今後の投資家の注視点として、泉田氏は次のように結論づけました。
「どんどん木の根っこのように広がっていくんだったら、PPIHのポテンシャルってまだまだ大きい」
一方で、もし将来的に「PPIHが得意とする領域の買収案件が枯渇した際」には、既存事業だけでどこまで成長できるかが問われるフェーズが来るかもしれないと、冷静なリスク分析も添えられました。
いかがでしたでしょうか。ただの「安売りの店」というイメージを持たれがちなドン・キホーテですが、その裏には極めて高度な経営戦略と、現場を信じる強烈な企業文化があることがわかります。
OlympicがPPIHの傘下でどのように生まれ変わるのか、そしてPPIHの業績と株価が今後どのような軌跡を描くのか、引き続き注目が集まります。
泉田氏のより詳しい解説や、プロの投資家ならではの鋭い視点を知りたい方は、ぜひ「イズミダイズム」の動画本編をご覧ください。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。実際の投資判断はご自身の責任において行ってください。
7. イズミダイズムとは
イズミダイズムは、元機関投資家である泉田良輔の個人YouTubeチャンネルです。プロの視点で金融や経済に関する様々なニュースの解説や、資産形成に役立つトピックをお届けします。
新NISAの開始やインフレを背景に、個人の資産運用への関心が高まる中、機関投資家と個人投資家の「視点の違い」や、経済ニュースの裏側にある「構造」をロジカルに解説します。
教科書的な知識だけでなく、プロの実体験に基づいた分析を通じて、ビジネスパーソンや個人投資家に役立てていただけるコンテンツをお届けしています。
参考資料
- パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス「2026年6月期 第2四半期決算短信」
- パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス「2026年6月期 第2四半期決算説明会資料」
- パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス「Double Impact 2035」
- Olympicグループ「2026年2月期 第3四半期決算短信」
- Olympicグループ「通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」
- パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス及びOlympicグループ「株式交換契約締結に関するお知らせ」
- Youtubeチャンネル「イズミダイズム」
著者
金融・経済YouTubeチャンネル「イズミダイズム」
「イズミダイズム」は、株式会社モニクルリサーチが運営する金融・経済YouTubeチャンネルです。フィデリティ投信や日本生命でポートフォリオマネージャーや証券アナリストとしての勤務経験のある元機関投資家の泉田良輔が、プロの視点で金融や経済に関する様々なニュースの解説や、資産形成に役立つトピックをお届けします。新NISAの開始やインフレを背景に、個人の資産運用への関心が高まる中、機関投資家と個人投資家の「視点の違い」や、経済ニュースの裏側にある「構造」をロジカルに解説します。(最新更新日:2026年1月30日)
監修者
株式会社モニクルリサーチ
代表取締役/日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)
株式会社モニクルリサーチ代表取締役。その他に株式会社モニクル取締役COO、株式会社モニクルフィナンシャル取締役COOも務める。東京科学大学大学院非常勤講師。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修了(同研究科最優秀賞受賞)
1. 経歴
2013年に株式会社ナビゲータープラットフォーム(現:株式会社モニクルリサーチ)を原田慎司(現同社取締役)らとともに共同創業。2013年に個人投資家向け金融経済メディア「Longine(ロンジン)」を立ち上げ、編集長に就任。Longineの立ち上げの経緯はBloombergにおいて「体力勝負アナリスト辞めます、元外資マン個人に長期投資指南」として掲載され大きな反響を呼ぶ。投資情報のサブスクモデルを確立する。その後、株初心者向けネットメディア「株1」、2015年にはくらしとお金の経済メディア「LIMO」の前身となる「投信1」を立ち上げる。
それ以前は、日本生命・国際投資部で外国株式ファンドマネージャー、フィデリティ投信・調査部や運用部にて10年に渡ってインターネット、電機(半導体・民生・産業エレクトロニクス)、機械(ロボットやセンサー企業中心)といったテクノロジーセクターの証券アナリストや中小型株ファンドのアシスタント・ポートフォリオ・マネージャー(最年少で就任)として従事。
2. 専門・研究領域
慶応義塾大学商学部卒業。国際金融及びコーポレート・ガバナンスを専攻。アジア通貨危機、昭和金融恐慌などの金融パニックのメカニズムを金融政策や金融機関への規制の観点から研究。それらの内容は「昭和金融恐慌からの教訓 平成恐慌になにをどう生かすべきか」(三田商学研究学生論文集)として発表。
3. 著書
・『機関投資家だけが知っている「予想」のいらない株式投資』(ダイヤモンド社)
・『テクノロジーがすべてを塗り変える産業地図』(クロスメディア・パブリッシング)
・『銀行はこれからどうなるのか』(クロスメディア・パブリッシング)
・『Google vs トヨタ 「自動運転車」は始まりにすぎない』(KADOKAWA)
・『日本の電機産業 何が勝敗を分けるのか』(日本経済新聞出版社)
4. 寄稿や講演他
「日経BizGate」での連載「泉田良輔の新・産業鳥瞰図」や「現代ビジネス」、「東洋経済オンライン」、「プレジデント」などへの寄稿や対談も多数。対談記事例としては「【未来予想】ブロックチェーン革命が、「半沢直樹」の世界に終わりを告げる」や「【未来予想】アマゾンとビットコインが、次世代の「銀行」になる理由」(いずれもNewsPicks)、「米独に遅れる日本の自動運転、自動車も電機の二の舞に?」(週刊ダイヤモンド)。海外ジャーナリストからインタビューされることも多く、Financial TimesやThe Economist、Bloombergにおいて自動車や金融業界についての国内外産業動向コメントも発信している。
講演会や動画での情報発信も盛んに行っており、NewsPicksのTHE UPDATE、日経ビジネススクール、慶應丸の内キャンパス、慶應義塾SDM、アカデミーヒルズなどでも講義を行う。またNewsPicksのNewSchoolではプロジェクトリーダーとして「本当に初心者のための資産運用」を開催。
最終更新日:2026年2月21日