1. 「金利のある世界」で業績拡大、資金利益4割増
まずは前提となる金利の状況を振り返ります。
日本は2013年から大規模な金融緩和に踏み切り、2016年にはマイナス金利を導入するなど、金利を低く誘導してきました。優良企業向け貸出金利の指標となる長期プライムレートは、一時は1%を割り込む水準まで沈みます。
しかし、コロナ後は世界的にインフレが起こり、主要国の多くが金利を引き上げました。日本は低金利政策を継続したものの、国内金利も上昇します。
そして、2024年にマイナス金利を解除し利上げに転じると、国内金利の上昇は加速しました。長期プライムレートは2025年に約16年ぶりとなる2%台を突破し、足元では2%台後半まで上昇しています。
金利の反発に沿うように、三菱UFJフィナンシャル・グループの業績も拡大します。金融機関の本来の収益を示す業務粗利益は、2025年3月期までの3年間で21.6%増加しました(信託勘定償却前)。うち貸し出しや有価証券などの運用益である資金利益は同40.8%増となっており、金利の上昇が収益につながっています。

