3. 高額な医療費が戻る「高額療養費制度」
故人が亡くなる前に長期入院や手術をしていた場合、1カ月の医療費が自己負担の上限額を超えていることがあります。
- 内容:医療機関の窓口で支払った医療費のうち、自己負担限度額を超えた金額が払い戻される制度です。
- 注意点:故人が支払った医療費であっても、相続人の代表者が請求できます。
- 期限:診療を受けた月の翌月から2年以内に申請が必要です。
なお、1カ月の医療費における自己負担限度額は、70歳以上か70歳未満かによって異なります。
2026年時点の情報では、70歳以上の方の場合、年収に応じて1カ月あたりの自己負担上限額が定められています。一例として、年収が約156万円から370万円の一般的な年金受給世帯では、外来と入院を合わせた自己負担の上限額は月5万7600円です。この金額を超えて支払っていた場合は、還付の対象となる可能性があります。
4. 払いすぎた税金を取り戻す「準確定申告」
故人の所得税を精算する手続きです。医療費控除などを適用することで、税金が還付されるケースが多くあります。
- 期限: 相続人が死亡を知った日の翌日から4カ月以内(通常の確定申告期間を待つ必要はありません)。
- 対象: 年間の医療費が10万円を超えていた場合や、故人が個人事業主だった場合など。
- ポイント: 還付金は相続財産に含まれるため、相続税申告が必要な方は特に早めの対応が推奨されます。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
元銀行員/一種外務員資格(証券外務員一種)/LIMOマネー編集部金融ライター
一種外務員資格(証券外務員一種)。大学卒業後、株式会社三菱UFJ銀行にて後方事務や法人営業部門のアシスタント事務を経験。その後、三井住友信託銀行に転職し、資産運用アドバイザー業務に約10年間従事。
15年以上にわたり金融機関に在籍し、現役世代からシニア層、富裕層まで延べ1000名以上の個人顧客に対し、資産運用コンサルティングや承継対策を提案。表彰歴多数。現在は、株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア『LIMO(リーモ)』、専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』にて企画・執筆・編集・監修を幅広く担当。
15年以上の金融機関キャリアに加え、自身も20年以上の投資経験(投資信託・株式・FX・金など)を持つ。金融のプロ・現役投資家・生活者(出産・育児経験)の3つの視点から、年金制度の仕組み、社会保障、NISAや住宅ローン、相続まで分かりやすく解説。Yahoo!ニュース経済カテゴリでアクセスランキング1位を多数獲得。【2026年6月29日更新】
監修者
マネー編集部社会保障班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに社会保障制度や社会福祉、公的扶助、保険医療などをテーマに関する記事を執筆・編集・公開している。
マネー編集部社会保障班は、地方自治体職員出身の太田彩子、日本生命保険相互会社出身の村岸理美、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子など、豊富な経験と知識を有した編集者で構成されている。表彰歴多数の編集者も複数在籍。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務や、国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担った実務経験者も在籍している。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。(最新更新日:2025年8月26日)