ニチレイは2026年7月にサイバー攻撃の被害を公表しました。小売業や飲食業への影響を見て、実はニチレイが物流大手であることを知った人も少なくないでしょう。同社は国内首位級の冷凍食品が有名ですが、冷蔵倉庫のシェアも国内トップクラス、世界でも有数です。
ニチレイはサイバー攻撃の4営業日後から業務を順次再開し、現在は通常稼働へ移行しています。そして、8月に被害を受けて最初の決算を公表しました。業績にどのような影響が出たのか確認してみましょう。
※決算情報・業績等は執筆時点での情報にもとづいています。
この記事をよんでわかること
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ニチレイの2026年12月期第1四半期決算の内容と業績見通しの変化 -
サイバー攻撃が業績に与えた影響と下方修正の主な要因 -
配当金・株主優待・TSR経営など株主還元策のポイント
1. ニチレイ(2871)サイバー攻撃後で最初の決算!実績と見通しを確認
ニチレイは8月に今期(2026年12月期)第1四半期の決算を公表しました。実績と見通しを確認しましょう。
なお、ニチレイは今期から3月決算から12月決算に移行しており、国内は9ヵ月間、海外は12ヵ月間の変則決算となっています。
1.1 1Q実績:増収減益 食品が国内外で苦戦、物流は前年並み
- 売上高:2290億円(前年同期間比+8.0%)
- 営業利益:82億円(同-26.1%)
- 純利益:69億円(同0%)
※2026年12月期は決算期変更に伴う9カ月間の変則決算
※前年同期間比は日本2026年4月~6月、海外2026年1月~6月
第1四半期は前年同期間比で減益となりました。食品事業がコストの増加や為替影響、およびタイでのチキン副産物相場の下落などから苦戦し、利益を減らした格好です。なお、この時点ではサイバー攻撃は発生しておらず、低温物流事業は前年並みの利益を確保しています。
1.2 通期見通し:利益を大幅に下方修正 原因はサイバー攻撃よりも「中東情勢」
- 売上高:6185億円(前年同期間比+6.2%、期首計画比+91億円)
- 営業利益:300億円(同-7.5%、-38億円)
- 純利益:204億円(同-11.5%、-48億円)
※2026年12月期は決算期変更に伴う9カ月間の変則決算
一方、利益の通期見通しは大きく下方修正されました。営業利益は前年同期間比で+4.2%の増益を見込んでいたところ、減益予想に転じています。
もっとも、下方修正の主因は中東情勢です。包材や電力などのコスト影響から、営業利益は食品事業で35億円、低温物流事業で3億円が期首計画から減少する見通しとなりました。一方、サイバー攻撃要因はグループ全体で同8億円であり、中東情勢による影響の大きさがうかがえます。
食品事業は、これらに加え副産物相場の下落も重く、-9.4%の営業減益を予想します(期首計画では同+1.3%)。一方、低温物流事業は、増益幅は縮小するものの、+3.8%の営業増益となる見通しです(期首計画では同+11.9%)。
