新年度を迎え、家計や貯蓄の状況を見直しているという方は多いのではないでしょうか。
近年は物価高騰の影響でお金のやりくりが難しい状況が続いており、特に老後資金に不安を感じることでしょう。
こうした不安を解消するために、公的な給付金についての理解を深めておくことが大切です。
今回は、高齢期に活用したい年金・雇用・介護・住まいの給付金を9種類ご紹介します。
公的給付は申請しないともらえないものも多いため、ぜひ本記事で老後生活を支える公的給付についての理解を深めておきましょう。
1. 年金に上乗せできる公的給付3選
まず、老後の年金に上乗せしてもらえる公的給付を3種類ご紹介します。
老後の生活費を支える給付の内容を把握しておきましょう。
1.1 加給年金
加給年金とは、厚生年金の被保険者が65歳に到達したときに配偶者や子どもを扶養しているときに年金に加算される仕組みのことです。
厚生年金期間が20年以上ある人が65歳に達したとき、または65歳到達後に被保険者期間が20年以上になったときに、扶養されている配偶者・子どもがいると加算されます。
加給年金額(年額)は以下の通りです。
- 配偶者:24万3800円(※対象者の生年月日に応じて、さらに特別加算が上乗せされます)
- 1人目・2人目の子:各23万9300円
- 3人目以降の子:各8万1300円
なお、加給年金の加算には届出が必要です。
65歳以降で配偶者や子どもを扶養する場合、加給年金の届出をして生活費をカバーしましょう。
1.2 振替加算
加給年金は、扶養されていた配偶者が65歳を迎えると支給が停止されます。
このとき、配偶者が老齢基礎年金を受給できる場合には、一定の基準によって配偶者自身の年金の額に加算される仕組みを「振替加算」と言います。
振替加算の対象となる要件は以下の3つです。
- 大正15年4月2日から昭和41年4月1日までの間に生まれていること
- 配偶者が老齢基礎年金の他に老齢厚生年金や退職共済年金を受けている場合は、厚生年金保険および共済組合等の加入期間を合わせて240ヶ月未満であること
- 配偶者の共済組合等の加入期間を除いた厚生年金保険の35歳以降(夫は40歳以降)の加入期間が生年月日に応じた一定期間未満であること
振替加算の額は昭和2年4月1日までに生まれた方は年額24万3100円、それから年齢が若くなるごとに減額していきます。
昭和36年4月2日から昭和41年4月1日までに生まれた方は年額1万6335円、それ以降の方はゼロとなっています。
1.3 老齢年金生活者支援給付金
年金生活者支援給付金は、公的年金やその他の所得が一定基準額以下の方に支給される給付金です。
老齢基礎年金・障害基礎年金・遺族基礎年金の受給者が一定要件を満たす場合に受け取れる給付金ですが、ここでは老齢年金生活者支援給付金について解説します。
老齢年金生活者支援給付金の支給要件は以下の通りです。
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者である
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税である
- 前年の公的年金等の収入金額※1とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は90万9000円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は90万6700円以下※2である。
給付額は月額5620円を基準に、以下の2つを合算した額となります。
- 5620円×保険料納付済期間/被保険者月数480月
- 1万1768円×保険料免除期間/被保険者月数480月
老齢年金生活者支援給付金は、所得が少ない老齢年金受給者の支援を目的に設けられた制度です。
老後の所得に不安がある方は、老齢年金生活者支援給付金を詳しくチェックしておくと良いでしょう。
※1:障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
※2:昭和31年4月2日以後に生まれた方で80万9000円を超え90万9000円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で80万6700円を超え90万6700円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。

