3. 老齢年金を増やす《知っておきたい4つの方法》

年金の受給目安額や平均額を見てきましたが、老後に受け取る年金を増やす方法はないのでしょうか。

ここでは、老齢年金の受給額を増やす方法をご紹介します。

3.1 厚生年金加入期間を延ばす

厚生年金の受給額は「加入期間の長さ」と「加入期間中の報酬」という2つの要素で決まります。

加入期間が長いほど受給額が増える仕組みであるため、厚生年金への加入期間を延ばすというのは年金を増やす方法として効果的です。

例えば、定年退職後も再雇用・再就職で働き続けることで、厚生年金の受給額を増やすことができます。

再雇用・再就職は体力を維持できたり、社会とのつながりを保てたりと年金以外の利点も多いため、検討してみると良いでしょう。

3.2 受給開始時期を繰り下げる

老齢年金の繰下げ受給のイメージ4/4

年金の繰下げ受給のイメージ

出所:日本年金機構「年金の繰下げ受給」

老齢年金は原則65歳から受給が始まりますが、66歳以降に繰り下げて受給することも可能です。

最大で75歳まで繰下げ可能となっており、繰り下げた期間に応じて年金額が増額されます。

増額率は「0.7%×65歳に達した月から繰下げ申出月の前月までの月数」で計算されます。

1年間繰り下げた場合は8.4%、5年間なら42.0%、10年間なら84.0%の増額になる仕組みです。

繰下げ受給による年金の増額は一生にわたって続きます。

再雇用・再就職などで長く働く予定がある場合は、すぐに年金を受給するのではなく、繰下げ受給で年金額を増額するというのもひとつの手です。

3.3 付加年金・国民年金基金を活用する

先ほどのデータを見ても分かる通り、国民年金のみに加入している方は厚生年金に加入する方と比べて年金水準は低めです。

しかし、国民年金の第1号被保険者と任意加入被保険者は、付加年金・国民年金基金に加入することができます。

どちらも老後の年金受給額を増やせる制度であるため、活用を検討してみましょう。

付加年金は、国民年金保険料に月額400円の付加保険料を上乗せして納付することで、老後に追加で年金を受給できる制度です。

付加年金額は「200円×付加保険料納付月数」で計算され、2年間受給するだけで支払った付加保険料の元を取ることができます。

国民年金基金は、月額6万8000円を上限とした掛金の拠出により、老後の年金受給額を増やす制度です。

掛金は全額所得控除の対象となり、年金の受取時にも公的年金等控除が適用されます。

老後の年金を増やしつつ、税金面でのメリットを享受できることが特徴です。

「国民年金のみの受給では老後が不安」という方は、付加年金・国民年金基金の活用を検討してみると良いでしょう。

ただし、二つの制度を併用することはできないため注意が必要です。