2カ月に1度の年金支給日には、「公的年金+年金生活者支援給付金」を受けとる人がいます。

「年金生活者支援給付金」は、所得が一定額に満たない年金受給者の暮らしをサポートする目的で創設されました。

基礎年金の種類「老齢年金・障害年金・遺族年金」によって支給要件や給付額などに違いがあります。

この記事では、遺族年金受給者を対象とした「遺族年金生活者支援給付金」に焦点を当て、対象者や支給額、手続き方法について詳しく解説します。

1. 「年金生活者支援給付金」とは?《老齢・障害・遺族の3種類》

年金生活者支援給付金制度について1/6

年金生活者支援給付金制度について

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」

「年金生活者支援給付金」は、公的年金などの所得が一定基準額に満たない方を対象とした支援制度です。年金の支給に合わせて2カ月に一度、年金に上乗せされる形で支給されます。

この制度は、住民税非課税世帯への給付金といった一時的な支援策とは異なり、支給要件を満たし続ける限り継続的に受け取れる恒久的な仕組みであることが大きな特徴です。

年金生活者支援給付金は、受給している基礎年金に応じて、以下の3つに分類されます。

1.1 3種類の年金生活者支援給付金

  • 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金を含む)
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

ここでは、3種類ある給付金の中から「遺族年金生活者支援給付金」に絞って、対象となる方の条件などを確認していきます。

2. 「遺族年金生活者支援給付金」どんな人が対象?

遺族年金生活者支援給付金は、どのような方が受け取れるのでしょうか。具体的な支給要件を見ていきましょう。

遺族年金生活者支援給付金2/6

遺族年金生活者支援給付金

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金について」

  • 遺族基礎年金の受給者であること
  • 前年の所得が479万4000円以下であること(扶養親族の人数によって増額されます)

※1 遺族年金のような非課税収入は、ここでの所得には含まれません。

これらの要件をすべて満たす方が支給の対象となります。続いて、実際に受け取れる給付額はいくらになるのかを確認します。

3. 2026年度「遺族年金生活者支援給付金」は月いくら?《給付基準額》

2026年度の年金生活者支援給付金の給付金額は、前年度から3.2%引き上げとなりました。

【2026年度】

  • 老齢年金生活者支援給付基準額(月額):5620円
  • 障害年金生活者支援給付金(月額):1級7025円・2級5620円
  • 遺族年金生活者支援給付金(月額):5620円

遺族基礎年金を受給する子どもが2人以上いる場合、基準額を子どもの人数で按分した金額がそれぞれに支払われる点に注意が必要です。

これまで支給要件と給付額を見てきましたが、この給付金を受け取るには日本年金機構への請求手続きが必須です。

次の章で、具体的な手続きの流れを説明します。

4. 「遺族年金生活者支援給付金」受けとるには申請が必要

遺族年金生活者支援給付金を受け取るためには、申請手続きを必ず行う必要があります。

手続きの方法は年金の受給状況によって変わるため、「これから基礎年金の受給を始める方」と「すでに基礎年金を受給している方」の2つのケースに分けて解説します。

4.1 新たに基礎年金の受給を開始するケース

年金生活者支援給付金請求書(サンプル)4/6

年金生活者支援給付金請求書(サンプル)

出所:日本年金機構「障害基礎年金または遺族基礎年金を新規に請求する方」

これから遺族基礎年金の請求手続きを行う方は、その際に併せて年金生活者支援給付金の請求手続きも進めてください。

4.2 すでに基礎年金を受給しているケース

年金生活者支援給付金請求書の封筒5/6

年金生活者支援給付金請求書の封筒

出所:日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)送付用封筒」

すでに遺族基礎年金を受給中で、新たに給付金の対象となった方には、毎年9月1日から順次、日本年金機構より「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が送付されます。

令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)6/6

令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)

出所:日本年金機構「令和7年度の年金生活者支援給付金請求書(はがき型)の送付について」

請求書に必要事項を記入し、同封されている目隠しシールを貼った上で、差出人欄にご自身の住所と氏名を記載し、切手を貼って投函します。

一度手続きをすれば、支給要件を満たし続ける限り、翌年以降の申請は原則不要です。ただし、所得が増えるなどして要件から外れた場合には、「年金生活者支援給付金不該当通知書」が送付され、給付は停止となります。

5. 「遺族年金生活者支援給付金」まとめ

「遺族年金生活者支援給付金」の2026年度の給付基準額は月額5620円です。

なお、2026年度改定分の初回振込は6月15日です。4月分と5月分がまとめて振り込まれるため、1万1240円が振り込まれます。

遺族年金生活者支援給付金は申請必須です。

新規で遺族基礎年金の請求を行う際には、あわせて年金生活者支援給付金の申請も行いましょう。

すでに遺族基礎年金を受給中で所得減少などにより支給要件を満たした場合には、9月頃に日本年金機構から年金生活者支援給付金についての案内と請求書が送付されます。

期日までに提出しましょう。

参考資料

和田 直子