投資信託の代名詞とも言える「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、通称オルカン。その勢いはとどまるところを知りません。2025年初頭には5兆円規模だった純資産総額は、わずか1年で10兆円の大台を突破しました。

この背景には、旺盛な資金流入だけでなく、世界的な株高と歴史的な円安という「ダブルの追い風」による評価額の押し上げがありました。しかし、「みんなが買っているから安心」という風潮に流されるのは禁物です。

本記事では、2026年現在の最新データをもとに、オルカンの投資先やリスク、コストを確認していきます。納得感を持って資産運用を続けるための判断材料としてお役立てください。

1.  「オルカン」の平均利回りは何パーセント?

オルカンは2018年10月31日に設定されたファンドです。

2026年2月末時点から過去を振り返ると、平均利回りは次のようになります。

期間:累積騰落率(運用年数)年平均利回り

  • 過去1年間:+28.94%(1年)28.94%
  • 過去3年間:+102.33%(3年)26.47%
  • 過去5年間:+156.19%(5年)20.70%
  • 設定来:+245.42%(約7.33年)18.35%

直近の年利回りは約20%前後。1年前に投資を始めた人であれば、資産が3割近く増えている計算になります。この絶好調を支えたのは、主に以下の2点です。

  • 米国ハイテク株の独走:エヌビディアを筆頭とする米国のテック企業が、世界市場を力強く牽引しました。
  • 円安によるボーナス:外貨建て資産であるため、円安が進むほど円ベースの評価額が底上げされました。

ただし、注意が必要なのは、「平均」とはあくまで平らにならした数字だということです。

実際には、プラスになる年もあれば、大きく下落する局面も。「常に右肩上がり」という幻想を捨て、元本割れの時期を耐える覚悟が投資には不可欠です。