1. 【70歳代】老後に感じる主な不安とは

こうした状況のなか、70歳代の多くがこれからの家計に強い不安を感じています。

J-FLEC(金融経済教育推進機構)の「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」では、70歳代の二人以上世帯の約3割(30.6%)が「年金だけでは日常生活費程度もまかなうのが難しい」と回答。

「ゆとりはないが日常生活費程度はまかなえる(53.5%)」と合わせると、8割強の世帯がゆとりを実感できていないことになります。

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「年金にゆとりがない」と考える理由とは?

出所:J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」をもとにLIMO編集部作成

その背景にあるのが、日々の生活費や昨今の物価上昇への懸念です。同調査において「年金にゆとりがない」と感じる理由を尋ねたところ、70歳代・二人以上世帯の約6割(57.7%)が「物価上昇等により費用が増えていくとみているから」を挙げています。

さらに、70歳代は健康寿命(日常生活に制限のない期間)の分岐点を迎える年代でもあります。高齢になるほど医療機関を利用する機会は増え、将来的な医療費の自己負担増への警戒感や、配偶者・自身の介護が必要になった場合の長期的な費用負担も現実味を帯びてきます。

このように、日々の物価高による家計圧迫に加えて、70歳代特有の「見えにくい、しかし確実に迫りくる医療・介護の支出」への不安が、老後資金に対する心配をより大きくしていると考えられます。