3. 在職老齢年金、基本月額10万円・給与50万円・賞与180万円の場合「支給停止はいくら?」

2026年4月以降の支給停止額は、基本月額と総報酬月額相当額の合計金額のうち65万円を超過した部分の1/2です。

  • 支給停止額=(基本月額+総報酬月額相当額-支給停止基準・65万円)×1/2

老齢厚生年金額(報酬比例部分)が120万円、給与(標準報酬月額)が50万円、賞与(標準賞与額)が年間180万円の場合、支給停止額は次の通り計算します。

  • 基本月額=120万円(老齢厚生年金)÷12ヶ月=10万円
  • 総報酬月額相当額=50万円(標準報酬月額)+180万円(標準賞与額)÷12ヶ月=65万円
  • 支給停止額=(10万円+65万円-65万円)×1/2=5万円

上記ケースで、給与(標準報酬月額)が40万円以下ならば、支給停止はかかりません。

3.1 支給停止額のシミュレーション

次のケースをモデルに、給与(標準報酬月額)別に支給停止額を試算してみます。

  • 老齢厚生年金額(報酬比例部分):120万円(基本月額10万円)
  • 年間賞与(標準賞与額):120万円(月額換算10万円)

2026年3月まで(基準51万円)支給停止額シミュレーション

支給停止額のシミュレーション3/4

支給停止額のシミュレーション

各種資料をもとに筆者作成

(※1)支給停止額がマイナスならば、老齢厚生年金の支給停止はありません。
(※2)計算上の支給停止額が年金月額(10万円)を超えるときは、10万円となります。

給与額(標準報酬月額)が増えると「老齢厚生年金の支給停止額がどのくらいになるか」を示したものがこちらのシミュレーションです。給与と年金の合計が支給停止基準(51万円)を超えるほど、年金の一部または全額が停止される仕組みになっています。なお、計算上の停止額が年金月額(10万円)を超える場合は、年金は全額停止となります。

2026年4月以降(基準65万円)支給停止額シミュレーション

基準額の引き上げにより、給与が41万円程度までなら年金の支給停止は発生せず、50万円の場合でも停止額はこれまでより大きく減ります。つまり「働きながら年金を受け取れる人」が増え、年金が減る金額も小さくなる改定となります。

支給停止額のシミュレーション4/4

支給停止額のシミュレーション

各種資料をもとに筆者作成

給与が41万円の場合、これまでは月5万円の支給停止がありましたが、2026年4月以降は支給停止なしです。給与50万円の人は、今回改定により支給停止額が9万5000円から2万5000円に大幅に下がります。