2. 在職老齢年金、支給停止の判定「総報酬月額とは?」

厚生年金に加入して働きながら年金を受け取る場合、「基本月額」と「総報酬月額相当額」の合計金額が支給停止基準(2026年4月から65万円)を超えると、老齢厚生年金の一部または全額が支給停止となります。判定は各月ごとに行われます。

  • 支給停止となるケース:基本月額+総報酬月額相当額>65万円

在職老齢年金による支給停止のイメージ2/4

在職老齢年金による調整後の年金支給月額の計算式

出所:日本年金機構:「在職老齢年金制度が改正されます」

基本月額とは、老齢厚生年金の報酬比例部分の月額です。報酬比例部分は老齢厚生年金の基本となる年金部分で、経過的加算や加給年金を含まない年金額です。

年金受給中の人は「年金証書」、これから受給する人は「ねんきん定期便」などを見ると、年金額の内訳として記載されています。

総報酬月額相当額とは、「その月の標準報酬月額」と「直近1年間の標準賞与額の1/12」の合計金額です。見逃している人が多そうですが、標準報酬月額と標準賞与額は会社から従業員宛てに通知されています。金額がわからない人は、勤務先の人事部など担当部署で確認しましょう。

また、総報酬月額相当額を年収の1/12として概算する方法もあります。年収が高い人ほど誤差が大きくなるので注意しましょう。

ここまで、在職老齢年金の概要と2026年度の支給停止基準、支給停止の判定について解説しました。次章では、具体的なケースで年金がいくら支給停止されるかを見ていきましょう。