2026年4月から、新たに「子ども・子育て支援金」制度が開始されます。
2月に入り、新年度が目前に迫るなか、家計への影響が気になる方も多いのではないでしょうか。
この支援金は、名称から給付金をイメージするかもしれませんが、実際には少子化対策の財源として私たちが支払うものです。
現在加入している医療保険料に上乗せされる形で徴収されるため、毎月の給与の手取り額にも直接関わってきます。
この記事では、最新の政府試算を基に、「いつから給与明細に反映されるのか」「年収や加入保険によって負担額はいくら変わるのか」「実質負担ゼロとはどういう意味か」といった多くの人が抱く疑問について、3つの重要なポイントに絞って分かりやすく解説していきます。
「具体的にいくら天引きされるのか」「いつから始まるのか」。給与明細を確認する前に知っておきたい要点を、最新の試算データに基づいて3つに整理しました。
1. 子ども・子育て支援金はいつから給与明細に?手取りへの影響
この新しい支援金は、私たちが現在加入している健康保険などの医療保険料と一緒に徴収される仕組みです。
制度そのものは2026年4月からスタートしますが、給与明細に反映されるタイミングは少し異なります。
多くの企業では、社会保険料を「翌月徴収」という形で処理しており、4月分の保険料は5月の給与から天引きします。
そのため、ほとんどの会社員の方の場合、支援金が給与明細に記載されるのは「5月支給分の給与」からとなる見込みです。
※自営業などで国民健康保険に加入している方は、お住まいの自治体から6月頃に送付される納付通知書で、ご自身の負担額を確認することになります。
2. 【年収・保険別】子ども・子育て支援金の負担額はいくら?
最も関心の高い負担額について、政府が公表した試算データを見ていきましょう。
負担額は、年収や加入している医療保険の種類によって変わります。
2.1 会社員・公務員の方(被用者保険)
給与と賞与を合計した年収に、所定の支援金率(0.23%)を掛けて算出された金額を、勤務先の会社と従業員で半分ずつ負担します。
以下に示すのは、労使折半後の「実際に給与から天引きされる月額の自己負担額」の目安です。
- 年収400万円:月額384円
- 年収600万円:月額575円
- 年収800万円:月額767円
2.2 自営業・フリーランスの方(国民健康保険)
国民健康保険の場合、世帯主の所得などに応じて負担額が決定されます。
夫婦と高校生以下の子どもがいる世帯をモデルとした主な試算は、以下のようになっています。
- 年収200万円:月額400円
- 年収250万円:月額550円
- 年収300万円:月額650円
2.3 75歳以上の方など(後期高齢者医療制度)
ここでは、年金収入のみで生活する単身世帯をモデルとした主な試算を紹介します。
- 年収80万〜150万円:月額50円
- 年収175万円:月額100円
- 年収200万円:月額200円
※実際の負担額は、各自治体や広域連合が定める条例によって最終的に決まります。
3. 子ども・子育て支援金の「実質負担ゼロ」と免除の仕組み
政府は、この支援金制度について「実質的な追加負担は生じない」と説明しています。
この説明の背景には、医療や介護分野の歳出改革を通じて保険料全体の伸びを抑制し、その抑制によって生じた財源を支援金に充てるという考え方があります。
つまり、本来であれば上昇するはずだった保険料の増加分を、支援金の支払いに回すという仕組みです。
しかし、私たちの給与明細上では、支援金の額が明確に天引きされることになります。
一方で、他の保険料がどれだけ安くなったか(あるいは上昇が抑えられたか)は直接的には見えにくいため、実感としては負担が増えたと感じる方が多いかもしれません。
また、子育て世帯への配慮として、会社員の方が産前産後休業や育児休業を取得している期間は、現在の社会保険料と同様に、この支援金の支払いも免除されることになっています。
今回解説した「子ども・子育て支援金」は、2026年4月から制度が開始され、多くの会社員の方は「5月支給の給与明細」で初めて実際の金額を目にすることになります。
月々の負担は数百円程度となる見込みですが、社会全体で子育てを支えていくための重要な財源となります。
※当記事は再編集記事です。
参考資料
- こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度のQ&A」
- こども家庭庁「医療保険制度ごとの年収別試算はこちら」
- こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」
- LIMO「いよいよ再来月4月開始【子ども・子育て支援金】給与手取りはどう変わる?「国保加入で年収300万円」負担額はいくら?」
マネー編集部社会保障班