3. 障がい者雇用は過去最高を更新、精神障がい者の雇用は前年比15.7%増

厚生労働省が公表した「令和6年 障害者雇用状況の集計結果」によれば、民間企業における障がい者雇用数および実雇用率は、いずれも過去最高を記録しました。

法定雇用率が2.5%に設定される中、企業側の障がい者雇用への意識と取り組みが着実に進展していることがうかがえます。

なお、実雇用率とは、企業の全労働者(原則として週20時間以上勤務する常用労働者)に占める、雇用されている障がい者の割合を示す指標です。

実雇用率と雇用されている障害者の数の推移3/4

実雇用率と雇用されている障害者の数の推移

出所:厚生労働省「令和6年 障害者雇用状況の集計結果」

3.1 障がい種別で見る雇用状況の内訳

2024年時点での雇用者数を障がいの種類別に見ると、以下のようになっています。

  • 身体障がい者:36万8949人(前年比2.4%増)
  • 知的障がい者:15万7795人(前年比4.0%増)
  • 精神障がい者:15万717人(前年比15.7%増)

この結果から、精神障がい者の雇用者数が前年比で最も高い伸び率を示していることがわかります。

3.2 精神障がい者の雇用が増加している背景とは

精神障がい者の雇用が大幅に増加している背景には、いくつかの要因が考えられます。

一つは、精神障害者保健福祉手帳を利用した障害者雇用枠での就職が一般的になったことです。

また、就労移行支援事業所などを通じた就職活動のサポートや、就職後の定着支援が充実してきたことも大きな要因でしょう。

こうした働く前後のサポート体制が整備されたことで、企業側も精神障がいのある方を受け入れやすい環境が整いつつあります。

福祉制度と雇用制度が連携を深めることで、精神に障がいのある方々が社会で活躍する選択肢は着実に広がっています。

今回の集計結果は、雇用を通じた社会参加の機会が増加していることを示す重要なデータと言えるでしょう。