暦の上では春となる立春を過ぎましたが、2月はまだ寒さが厳しい日も多い季節です。
春からの新年度を前に、ご自身の生活や働き方について見直しを考えている方もいらっしゃるでしょう。
その一方で、見た目では分かりにくい心身の不調や、将来に対する漠然とした不安を、誰にも相談できずに一人で抱え込んでいる方もいるかもしれません。
厚生労働省が2025年10月に公表した「令和6年度 衛生行政報告例」では、精神障害者保健福祉手帳の所持者数が154万人を超えたことが報告されました。
これは前年から約10万人増加しており、増加傾向が続いています。
今回は、この精神障害者保健福祉手帳がどのような目的を持つ制度なのか、主な対象疾患、そして障がいのある方の雇用の現状について詳しく解説します。
1. 「精神障害者保健福祉手帳」とは?制度の目的と対象となる疾患を解説
精神障害者保健福祉手帳は、何らかの精神疾患が原因で、日常生活や社会生活において一定の制約を受けている方を支援するための制度です。
障がいの状態や程度に応じて手帳が交付され、さまざまな福祉サービスや公的支援を利用できるようになることを目的としています。
この手帳の対象となる精神疾患は多岐にわたります。
具体的には、統合失調症、気分障害(うつ病や双極性障害)、てんかん、発達障害、高次脳機能障害などの器質性精神障害、アルコールや薬物などによる中毒性精神障害などが挙げられます。
ただし、同じ診断名であっても症状の現れ方や生活への影響は人それぞれ異なるため、診断名のみで一律に判断されるわけではありません。
