1.1 うつ病や統合失調症など、対象となる主な精神疾患の特性
ここでは、厚生労働省の資料を参考に、対象となる代表的な疾患の特性について見ていきましょう。
統合失調症
100人に1人弱が発症するとされる、比較的身近な精神疾患の一つです。
主な特性
- 発症の明確な原因は解明されていませんが、約100人に1人がかかるとされる一般的な病気です。
- 特徴的な症状として「幻覚」や「妄想」が知られていますが、それ以外にも多様な生活上の困難さが障害として現れることがあります。
気分障害
気分の浮き沈みが主な症状として現れる疾患で、うつ病や双極性障害(躁うつ病)がこれに含まれます。
主な特性
- 気分の波が主な症状として現れる疾患です。うつ状態のみが見られる場合は「うつ病」、うつ状態と躁状態の両方が繰り返される場合は「双極性障害(躁うつ病)」と診断されます。
- うつ状態では、気分の強い落ち込み、意欲の低下、疲労感、思考力の減退、自己肯定感の喪失、希死念慮といった症状が見られます。
- 一方、躁状態では気分が過剰に高揚し、非現実的な浪費や、睡眠をとらずに活動し続けるなどの行動が見られます。また、些細なことで怒りっぽくなったり、万能感から他者の意見を聞き入れなくなったりすることもあります。
てんかん
脳の一部が一時的に過剰に興奮することで、けいや意識障害などの発作が起こる疾患です。
主な特性
- 何らかの原因により、脳の一部が一時的に過剰興奮し、発作を引き起こす病気です。
- 発作のタイプは多様で、けいれんを伴うもの、突然意識を失うもの、意識は保たれているものの認知機能に変化が生じるものなどがあります。
これらはあくまで代表例であり、同じ診断を受けていても症状の現れ方や日常生活で直面する困難は人によって大きく異なります。
精神障害者保健福祉手帳は、こうした外見からは理解されにくい困難を抱える人々を社会全体で支えるための重要な制度です。
それでは、実際にこの制度を利用している方はどのくらいいるのでしょうか。
次に、手帳の所持者数に関するデータを見ていきます。