リタイア生活が本格化する70歳代。現在の貯蓄額と毎月の年金だけで、この先の長い人生を支えきれるかは多くの方にとって最大の懸念事項です。
J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」の結果を見ると、厳しい現実が浮き彫りになっています。
70歳代の二人以上世帯において、「年金でさほど不自由なく暮らせる」と回答した世帯はわずか12.3%。実に8割以上が家計にゆとりがないと感じており、「日常生活費程度もまかなうのが難しい」と答えた世帯も26.5%(単身世帯では35.5%)に上ります。
家計にゆとりがない理由のトップは、二人以上世帯・単身世帯ともに「物価上昇等により費用が増えていくとみているから(50%以上)」となっており、昨今の物価高騰がシニアの家計と心理に重くのしかかっていることがわかります。
次いで「医療費用の個人負担増」「介護費用の個人負担増」への不安も少なくありません。
平均寿命が着実に延び、「人生100年時代」が現実味を帯びるなか、資産の取り崩しペースをどうコントロールしていくべきか。
今回は、70歳代世帯の最新の貯蓄分布や年金の平均受給額、そして標準的な家計収支のデータを紐解きながら、長寿社会を乗り切るためのマネープランのヒントを探っていきます。
