4. 【最終段階】築きあげた財産、行き場がないと「国のもの」に!その前に《遺言書》も要検討
法定相続人もおらず、特別縁故者への分与も行われなかった場合、清算後に残った財産は国庫に帰属します。なお、預貯金は国庫へ入りますが、もし不動産を誰かと共有していた場合は、その持分が他の共有者に帰属することもあります。
「お世話になった人に残したい」「特定の団体へ寄付したい」そうした思いを確実に形にするためには、遺言書を作成して意思を明示しておくことが最も確実な方法です。
4.1 おひとりさまの遺言執行と形式について
おひとりさまが亡くなった後の遺言執行は、あらかじめ遺言書で「遺言執行者」(弁護士や信託銀行、信頼できる知人など)を指定しておくことで、財産の寄付や清算などの手続きをスムーズに任せることができます。遺言書の形式は、法的な要件を満たしていれば自筆証書遺言でも有効であり、特に「自筆証書遺言書保管制度」を利用すれば、法務局で原本が守られるため紛失や改ざんの恐れがなく安心です。
ただし、内容の複雑さや確実性を期すなら公正証書という選択肢もありますが、手軽に意思を遺したい場合は自筆証書遺言も有力な手段となります。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)