4. 個人向け国債と定期預金の比較|どちらを選ぶべきか
「個人向け国債」と「定期預金」のどちらを選ぶべきか、迷う方も少なくないでしょう。
どちらも安全性の高い金融商品ですが、その性質にはいくつかの違いがあります。
ここでは、それぞれの特徴を基に、資金の使い道や目的、何を重視するかに応じた選択のポイントを解説します。
4.1 個人向け国債が向いている3つのケース
個人向け国債は、国が元本と利子の支払いを保証しているため、安全性が極めて高いことが最大の魅力です。
ケース1:資産の「守り」と「安心感」を最優先したい場合
判断基準は、「元本割れのリスクをどれだけ避けたいか」という点です。
国債は元本割れの可能性が非常に低く、資産を減らしたくない高齢の方や、退職金の運用先としても適しています。
また、投資経験が少ない方が、リスクを抑えながら資産運用を始める第一歩としても良い選択肢です。
ケース2:将来的な金利上昇を期待している場合
ここでのポイントは「金利の柔軟性」です。
変動10年型の個人向け国債は、半年ごとに利率が見直されるため、今後日本の金利が上昇すると考えている場合には有利に働く可能性があります。
一方で、定期預金は原則として満期まで金利が固定されるため、市場金利が上昇しても途中で受取利息が増えることはありません。
その点、個人向け国債なら金利動向に応じて受取利息が増える可能性があります。
なお、金融機関によっては変動金利型の定期預金も取り扱っていますので、適用利率の推移なども含めて比較検討すると良いでしょう。
ケース3:資産分散で「安全資産」を確保したい場合
この場合の視点は「ポートフォリオ全体の安定性を高めること」です。
株式や投資信託など価格変動のある資産を保有している場合、資産の一部に安全性の高い個人向け国債を組み入れることで、ポートフォリオ全体のリスクを安定させやすくなります。
リスク資産と安全資産をバランス良く組み合わせる手段として、個人向け国債の活用は有効な戦略といえます。
著者
ファイナンシャルアドバイザー。京都教育大学卒業後、SMBC日興証券株式会社に入社。個人・法人の資産運用コンサルティング業務に従事。「株式・投資信託・債券」などを中心とした資産運用や、保険商品を活用した相続対策など、お金に関するトータルサポートをおこなった。現在は金融IT企業で個人向け資産運用のコンサルティング業務を行う。一種外務員資格(証券外務員資格)、AFP(Affiliated Financial Planner)保有。また、専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト「LIMO&ファイナンス」でも執筆を行う。(2026年7月11日更新)
監修者
LIMO編集部銀行出身者チームは株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、メガバンクや地方銀行などの大手金融機関にて、資産運用相談や融資業務の経験を積んだ「元銀行員」の編集者が中心となり構成されている、金融専門のライティングチームです。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍しています。
LIMO編集部銀行出身者チームには株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)出身の石津大希など、資産運用アドバイザーとしての実務経験を有する編集者が在籍しており、各編集者がファイナンシャル・プランナー(FP)として、シニア層から富裕層まで幅広い層の相談に対応してきた点が強みです。
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