2. シミュレーションの前提条件を整理
老後資金のシミュレーションは、前提条件によって結果が大きく変わります。
そのため、「この結果が絶対に正しい」と捉えるのではなく、一定の条件を置いた場合の目安として見ることが重要です。
まずは、今回のシミュレーションで想定する条件を整理していきましょう。
2.1 60歳時点の運用資産:2000万円
今回のシミュレーションでは、60歳時点で運用資産を2000万円保有しているケースを想定します。
この金額は、現役時代に新NISAなどを活用して積立投資を行い、老後を迎えた人の一例として設定した金額です。
2000万円という水準は、老後資金の議論でよく取り上げられる目安でもあり、多くの人が現実的にイメージしやすい金額といえるでしょう。
なお、実際の保有資産は人によって異なるため、ここでは「考え方を理解するためのモデルケース」として捉えてください。
2.2 毎月の取り崩し額:5万円
取り崩し額は、毎月5万円(年間60万円)とします。
この金額は、公的年金に上乗せする生活費の補填として想定したものです。
老後の生活費は年金収入だけでまかなえるとは限らず、住居費や医療費、趣味・交際費などの不足分を、運用資産から補うケースは少なくありません。
毎月5万円という設定は、「2000万円という資産に過度な負担をかけず、生活の質を支える補助的な取り崩し額」として、現実的な水準といえます。
2.3 取り崩し開始年齢:60歳
取り崩し開始年齢は60歳とします。
定年退職や再雇用の終了を迎える人も多く、老後資金を意識し始めるタイミングとして区切りのよい年齢です。
実際には、65歳以降に年金を受け取りながら取り崩す人もいれば、60歳から資産を使い始める人もいます。
今回は、やや早めに取り崩しを開始するケースを想定することで、資産寿命にどの程度の影響が出るのかを確認する狙いがあります。