3月に入り、街のあちこちで早咲きの桜が春の訪れを告げる季節となりました。3月は年度末ということもあり、仕事の締めくくりや新生活の準備で慌ただしく過ぎていく一方で、1年間の「お金の総決算」を行う重要なタイミングでもあります。

「富裕層」という言葉から、ごく限られた人だけを想像する方も多いかもしれません。

しかし実際には、日本では富裕層に該当する世帯が165万世帯以上にのぼっています。

金融資産の保有状況に目を向けると、思っている以上に多くの家庭が富裕層、あるいはその一歩手前の層に位置しており、決して遠い存在とはいえません。

また、日々の積み重ねの中で資産が形成され、本人も自覚しないまま富裕層に分類されているケースも見受けられます。

本記事では、データをもとに日本の富裕層世帯の実態を整理していきます。

1. 日本に「富裕層」はどのくらい存在するのか?

「富裕層」という言葉から、ごく一部の資産家を想像する人も多いかもしれません。

しかし野村総合研究所では、世帯が保有する純金融資産額を基準に、世帯を5つの階層に分類しています。

純金融資産とは、預貯金や株式、投資信託、保険といった金融資産から、住宅ローンなどの負債を差し引いた金額を指します。

1.1 純資産保有額の階層別にみた「保有資産規模と世帯数」をチェック

純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数

出所:株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計」

 

 

  • マス層(3000万円未満):約4424.7万世帯
  • アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):約576.5万世帯
  • 準富裕層(5000万円以上1億円未満):約403.9万世帯
  • 富裕層(1億円以上5億円未満):約153.5万世帯
  • 超富裕層(5億円以上):約11.8万世帯

この分類では、純金融資産が1億円以上5億円未満の世帯を「富裕層」、5億円以上を「超富裕層」と位置づけています。

「富裕層」と「超富裕層」を合計した世帯数は165万3000世帯にのぼり、全世帯のおよそ3%を占めていることが分かります。

一方、純金融資産が3000万円未満の「マス層」は、全体の約8割を占める、日本で最も割合の大きい層です。

ピラミッドの最下層に見えがちですが、近年ではこの層から資産を着実に増やし、気付けば富裕層に近づいている世帯も増えています。

日常的な支出管理や資産運用の積み重ねが、将来的にアッパーマス層や準富裕層へ進むための重要な第一歩になると言えるでしょう。