暖房費などの支出が増えやすい時期に、生活保護受給者にとって頼りになるのが冬季加算です。初めて冬季加算が支給される方のなかには「月額どのくらいもらえるのだろう」と疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、冬季加算の支給金額を区分ごとに整理して紹介していきます。併せて、期末一時扶助についても触れていくため、気になる方はぜひチェックしてみてください。

1. 生活保護の冬季加算とは?

生活保護における冬季加算とは、光熱費といった冬季に需要が増加する費用を生活扶助基準に上乗せして支給されるお金のことです。支給される期間は限定的で、名前の通り冬季のみ支援される仕組みになっています。

基本的に生活保護を受給している全ての人が支給対象です。また、生活保護受給者であれば冬季加算が自動的に上乗せされて支給されるため、申請手続きなどは不要です。

ただし、地域区分や世帯人数によって加算される金額が異なる点はおさえておきましょう。次章では、具体的にいくらもらえるのか解説していきます。

2. 「月額いくら」もらえるの?区分ごとに整理

具体的な金額を紹介する前に、まずは地域区分について把握しておくことが大切です。ご自身が居住している地域がどの区分に分類されているのかチェックしてみてください。

2.1 地域区分を簡単におさらい

  • I区:北海道、青森県、秋田県
  • II区:岩手県、山形県、新潟県
  • Ⅲ区:宮城県、福島県、富山県、長野県
  • Ⅳ区:石川県、福井県
  • Ⅴ区:栃木県、群馬県、山梨県、岐阜県、鳥取県、島根県
  • Ⅵ区:その他の都府県

I区が寒冷地域、Ⅵ区が比較的あたたかい地域という位置付けになります。また、区分ごとに支給される時期が異なるのもおさえておきたいポイントです。

例えば、I区は10〜4月ですが、Ⅳ区なら11〜4月までの期間で支給されます。次に月額どのくらいの金額をもらえるのか見ていきましょう。

2.2 月額いくらもらえるのか?

厚生労働省の生活保護法による保護の基準「1級地-1」を参照すると、単身世帯で以下の加算が適用されます。

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月額いくらもらえるのか?

出所:厚生労働省「生活保護法による保護の基準」

【単身世帯の場合】

  • I区:月額1万2780円
  • II区:月額9030円
  • Ⅲ区:月額7460円
  • Ⅳ区:月額6790円
  • Ⅴ区:月額4630円
  • Ⅵ区:月額2630円

前述した通り、冬季加算は寒冷地域ほど負担が大きくなることを踏まえて設計されているため、地域区分がI区に近づくほど加算額も高くなる傾向にあります。結果として単身世帯の場合は、I区とⅥ区で約1万円ほどの金額差が生じています。

なお、実際に加算される金額については居住している自治体に確認しておくと安心です。続いて、12月に支給された「期末一時扶助」について解説していきます。

2.3 12月末には「期末一時扶助」も支給

期末一時扶助とは、食費などの出費が増える傾向にある年末に支給される扶助のことです。

冬季加算と同じく、厚生労働省の生活保護法による保護の基準を参照すると支給金額は以下の通りです。

こちらも一律で支給されるわけではなく、級地や世帯人数などを考慮して金額が設定されています。

3. そもそも生活保護を受けている人はどのくらいいるの?

ここまで冬季加算や期末一時扶助といった制度について紹介してきましたが、そもそも生活保護を受給している方はどの程度存在するのでしょうか。厚生労働省の資料をもとに、生活保護受給者の人数を調査していきます。

厚生労働省の生活保護の被保護者調査によると、2025年7月時点で生活保護受給者は約199万人でした。うち高齢者世帯は約90万世帯となっており、全体の約55%を占める結果となっています。

この資料からは、年金収入だけでは生活を維持することが困難な高齢者世帯が一定数いることが読み取れます。このような状況を踏まえると冬季加算や期末一時扶助が重要な制度のひとつであると言えるでしょう。

4. おわりに

冬季は光熱費などの出費が大きくなり、家計負担が増加しやすい傾向にあります。季節的な出費を補うために冬季加算が設けられており、生活保護受給者の生活を下支えする重要な支援策となっています。

冬季加算は前述した通り、地域区分や世帯人数に応じて加算額が細かく設定されているのが特徴です。計画的に出費をコントロールするためにも、自身がどの区分に該当し、いくら加算されるのか早めに確認しておくことが大切です。

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参考資料