2. 子ども・子育て支援金は「税金」でも「社会保険料」でもない?
子ども・子育て支援金は、私たちが支払う公的医療保険の保険料とあわせて徴収されます。そのため、基本的に公的医療保険に加入する人はほとんどが徴収対象となるのです。
支援金自体は税金でも社会保険料の一種でもないのですが、公的医療保険料とあわせて徴収されるとなると、実質的な社会保険料の負担増や増税と捉えても不思議ではありません。
ただし、支援金は税金や社会保険料と性質自体は異なります。一般的に税金は、国や自治体の幅広い事業に使われるお金です。一方、今回の支援金は、使い道が子育て支援に限定されています。
また、社会保険料は、年金や医療といった、将来の自身のリスクに備えるお金という性質を持つものです。一般的な保険商品の保険料と似たような性質であるといえるでしょう。一方、今回の支援金は、自身の将来というよりは、社会全体で子育てを支えるためのものとなっています。社会全体で介護を支える「介護保険料」の仕組みと似ています。
こうしたことから、子ども・子育て支援金は、全世代で子育て支援を支える「分かち合い」や「連帯」の仕組みだといえるでしょう。
とはいえ、この物価高の現代において、負担増は毛嫌いされるものです。手取り収入には、どれくらいの影響が及ぶのでしょうか。次章で解説します。
3. 手取りへの影響は?《子ども・子育て支援金の支援金額の目安》
子ども・子育て支援金は、1人あたりいくら徴収される予定なのでしょうか。こども家庭庁の資料をもとに、1人あたりの支援金額を見てみましょう。
3.1 加入者1人当たりの金額 平均額
- 2026年:250円
- 2027年:350円
- 2028年:450円
協会けんぽ
- 2026年:250円
- 2027年:300円
- 2028年:450円
健保組合
- 2026年:300円
- 2027年:400円
- 2028年:500円
共済組合
- 2026年:350円
- 2027年:450円
- 2028年:600円
国民健康保険
- 2026年:250円
- 2027年:300円
- 2028年:400円
後期高齢者医療保険
- 2026年:200円
- 2027年:250円
- 2028年:350円
3.2 被保険者1人当たり・1世帯あたりの金額
協会けんぽ
- 2026年:400円
- 2027年:550円
- 2028年:700円
健保組合
- 2026年:500円
- 2027年:700円
- 2028年:850円
共済組合
- 2026年:550円
- 2027年:750円
- 2028年:950円
国民健康保険
- 2026年:350円
- 2027年:450円
- 2028年:600円
それぞれの公的医療保険の加入者1人あたりの金額は、平均250円〜600円です。一方、被保険者1人あたりの金額は、平均400円〜950円です。年収によって徴収額が変わるため、負担額は人によって異なります。
ただし、政府は実質的な負担は増えないと説明しています。支援金を負担してもらう分、医療・介護の徹底した歳出改革や賃上げによって、実質的な社会保険負担軽減の効果が見込まれるためです。
歳出改革には時間がかかりますが、実質負担なしで支援金制度が実現できれば、国の将来においても有益でしょう。とはいえ、高齢化により社会保障費は増え続けています。どのように歳出改革をしていくのか、注目していく必要がありそうです。
次章では、子ども・子育て支援金の主な使い道について解説します。
