3.3 対策③:老後の年金以外の収入を確保する
年金見込額と老後生活費の差額(赤字額)を埋めるために、老後の収入を確保するという方法もあります。
- 定年後も再雇用などで仕事を続ける
- これまでの経験を活かして開業する
- 老後までに不動産を取得し賃貸料を得る など
また、年金額が一定以上あれば、アルバイトやパートで数万円の収入を得るだけで老後の家計収支を黒字にできる人もいるでしょう。
3.4 対策④:年金の繰下げ受給を検討する
65歳以降の老後生活を年金以外の収入で賄える人は、老齢年金の繰下げ受給を検討してみましょう。繰下げ受給によって増えた年金額は一生涯継続して受給できます。
早く亡くなった場合は損をすることもありますが、長生きリスク(長生きして老後資金が足りなくなるリスク)対策として有効です。
3.5 対策⑤:家計をダウンサイジングする
家計のダウンサイジングとは、生活費や支出を見直して、不要な出費を抑え家計を最適化することです。子育てや住宅ローンの返済が終わって(または負担が減って)経済的にゆとりが出てくると、趣味や旅行、外食などへの支出が増えがちです。
定年後の収入ダウンに備え、固定費(通信費や保険、サブスクリプションなど)を見直したり不要・不急の買い物を抑えたりして家計のダウンサイジングを図りましょう。
4. まとめにかえて
65歳以降の平均年金額は、60歳代も70歳代もおおむね厚生年金受給権者は14万円代後半、国民年金受給権者は6万円弱です。また、二人以上世帯の平均貯蓄額は、60歳代の世帯は2033万円(中央値は650万円)、70歳代は1923万円(中央値は800万円)です。
老後の生活を安心して迎えるために、まずは老後生活のシミュレーションを行った上で、自分にあった老後対策を検討しましょう。
※記事内で扱う金額等は執筆時点での情報にもとづいています。
参考資料
- 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査」
- 厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 生命保険文化センター「老後の生活にどれくらい不安を感じている?」
- 生命保険文化センター「老後の生活費はいくらくらい必要と考える?」
- 生命保険文化センター「生活保障に関する調査」(2025年度)
西岡 秀泰