2. 年金にまつわる疑問①:「将来、年金保険料は上がり続ける」は本当か?

少子高齢化が進行する日本では、「将来、現役世代の保険料負担がさらに増えるのではないか」と心配する声も聞かれます。しかし、実際には女性や高齢者の労働参加が進んだ結果、年金制度を支える就業者数は当初の想定を上回って増加しています。

この就業者数の増加は年金財政に良い影響を与えており、積立金の残高は予測よりも約70兆円多くなる見込みです。これは将来受け取る年金額が大幅に増えるわけではありませんが、制度を将来にわたって維持していく「持続可能性」を向上させるポジティブな要素と言えるでしょう。

厚生年金保険料率は2017年に18.3%で上限が固定されており、現役世代の負担が無限に増え続けないような仕組みになっています。同様に、自営業者などが納める国民年金保険料についても、賃金や物価の変動に応じた調整は行われるものの、少子高齢化だけを理由に際限なく引き上げられることにはなっていません。

このように、現役世代の負担増を抑制しながら、年金積立金の運用収益などを活用することで、制度全体の安定性が強化されています。