2.2 【厚生年金】月額30万円超はわずか0.1%未満。それでも「合計400万円」を超える仕組み

厚生年金・男女別年金月額階級別老齢年金受給権者数3/3

厚生年金・男女別年金月額階級別老齢年金受給権者数

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

厚生年金(国民年金部分を含む)の平均年金月額は14万6429円(2023年度末時点)です。

しかし、厚生年金(報酬比例部分)は加入期間と収入により個人差が生じます。年金月額ごとに、受給している人の割合を見てみましょう。

  • 10万円未満の割合:21.2%
  • 10万円以上の割合:78.8%
  • 15万円以上の割合:47.6%
  • 20万円以上の割合:16.3%
  • 25万円以上の割合:2.6%
  • 30万円以上の割合:0.09%

公的年金だけで見れば、月30万円を超える人はごくわずかです。 しかし、確定申告が必要かどうかの判断は、企業年金(DB)も含めた「トータルの年金収入」で決まります。

具体的には、公的年金(国民年金・厚生年金)や企業年金(DB)などの「公的年金等の収入合計」が年間400万円を超える場合に、確定申告が必要です。月額に換算すると約33万4000円以上が目安となりますね。

たとえば、企業年金(DB)が月8万4000円、公的年金が月25万円の場合、合計で月33万4000円(年額約400万8000円)となり、400万円を超えるため確定申告が必要となります。

3. 申告漏れや「もらい忘れ」を防ぐために。源泉徴収票などを《今すぐチェック》

今回は、厚生年金と確定給付企業年金(DB)の平均月額や、確定申告が必要になるラインについて紹介しました。

「年金400万円」という壁は高く感じるかもしれませんが、企業年金(DB)が充実している場合や、長年厚生年金に加入していた場合、両方を合わせると申告が必要なケースも出てきます。

また、年金額が400万円以下であっても、個人年金の利益や給与、配当などの「年金以外の所得」が20万円を超える場合は申告が必要です。

確定申告の受付はまもなく始まります。申告漏れを防ぐためにも、手元に届いている「公的年金等の源泉徴収票」やその他の収入に関する書類を、今一度確認しておくことをおすすめします。

私たち現役世代にとっても、こうしたシニア層の年金事情は、将来の生活設計を立てる上で貴重な指標となります。

公的年金だけに頼るのではなく、iDeCoやNISAなどを活用して「自分年金」を準備するなど、老後に向けた資産形成を少しずつ進めていきましょう。

参考資料

児島 裕子