12月15日が支給日。年金、“ふつうの人” はいくらもらってる？国民年金・厚生年金の金額一覧表を確認！

3. 【シニア全体の平均額】公的年金には「個人差や男女差」がある？

前章では5歳刻みの平均受給額を確認しましたが、ここでは対象を広げ、60歳以上の全受給者における国民年金・厚生年金の平均受給額を、全体および男女別に見ていきます。

引き続き、厚生労働省年金局が公表している「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考にしていきます。

【一覧表】60歳～90歳代以上《国民年金・厚生年金》平均年金月額

国民年金のみを受給する場合、全体・男性・女性いずれの平均月額も5万円台で、男女差は比較的小さい水準です。

これは、国民年金が原則として加入期間に応じた定額給付であり、制度上、男女で受給額が大きく変わりにくいためと考えられ、実際に多くの人が6万～7万円台の層に集中しています。

一方で、厚生年金（国民年金部分を含む）の平均月額を見ると、男性は16万円台、女性は10万円台と、明確な差が見られます。

ボリュームゾーンも、男性は16万～19万円前後、女性は9万～11万円前後に分布しており、男女間で大きな開きがあります。

この差は、現役期の働き方の違いが大きな要因でしょう。

一般的に男性の方が勤続年数が長く、給与水準も高いケースが多いため、その分厚生年金の加入期間が長くなり、支払った保険料額も増え、結果として受給額に差が生じます。

とはいえ、平均値はあくまで全体の傾向を示すものにすぎず、実際の受給額には大きな個人差があり、男女ともに月1万円未満の低年金の人から、20万円超の高額受給者まで幅広く分布しています。

自身の年金加入履歴や働き方を振り返り、将来どの程度の年金が見込めるのか把握しておくことが、現実的な老後設計につながるでしょう。