新NISAの開始以降、多くの人が資産形成に関心を寄せるようになりました。
一方で、「いまから積み立てを始めても老後資金に間に合うのだろうか」「投資経験がない自分でも新NISAを活用できるのか」といった不安の声も少なくありません。
新NISAは日本国内にお住まいの18歳以上であれば年齢の上限がないため、「今からでは遅いかも」と思われている方でも、何歳からでも資産形成に挑戦できます。
たとえば「新NISAで月10万円を15年間」積み立てた場合、どの程度の資産を築けるのでしょうか。
本記事では、新NISAの制度のポイントを踏まえながら、月10万円を15年間積み立てるシミュレーションをもとに、将来どこまで資産を築くことが期待できるのか詳しく解説します。
1. 新NISAの魅力は「利益が丸ごと手元に残ること」
新NISAの最大の特徴は、投資で得た利益に税金がかからない点です。
通常の証券口座では、配当金や売却益に約20%の税金がかかります。
しかし新NISAでは、この税負担がゼロになり、運用益をすべて自分の資産として受け取れます。
特に利益が大きくなるほど税負担額は増えるため、新NISAの非課税メリットはより強くなります。
2. 新NISA【試算】月10万円を15年間積み立てるといくらになる?
では、新NISAで毎月10万円を15年間積み立てた場合の資産額をシミュレーションしましょう。
年率3%で推移したケースを前提にすると、積立総額は1800万円、運用後の評価額はおよそ2270万円となります。
470万円が利益として積み上がる計算です。
さらに積立期間を終えた後も、そのまま資産を動かさずに15年間運用を続けた場合には、評価額は約3536万円まで増える試算となります。
時間を味方にすることで、資産が大きく増えることがわかります。
また、若い世代向けのシミュレーションもしておきましょう。
たとえば、毎月3万円という無理のない金額を40年間積立を続けた場合、元本1440万円に対して最終的な資産は2778万円となります。約2倍に資産が増える計算です。
積立投資の影響の大きさがわかります。
3. 新NISAにも注意点はある
新NISAは非課税であるものの、投資である以上、元本割れのリスクが完全になくなるわけではありません。
資産運用において、リスクとリターンは比例する傾向にあり、価格変動リスクなどが伴います。
今回ご紹介したシミュレーションで想定した年率3%という利回りはあくまで仮定の一例であり、将来の運用成果を保証するものではありません。
実際の値動きは市場環境などによって変動し、元本を割り込む場合がある点にご留意ください。
こうした不確実性を踏まえると、投資対象を国内外の株式や債券に分散し、資産全体の値動きを安定させる工夫が求められます。
長期投資の参考として、年金積立金を運用するGPIFの実績も見ておくと役に立ちます。
GPIFは国内外の債券や株式へ広く投資し、長い時間をかけて安定的な成果を積み上げてきました。
2001年度に市場運用を開始して以来、現在までの平均運用利回りは年率+4.71%に達しています。
ぜひ、資産形成のシミュレーションをする上での一つの目安にしてみてください。
4. ライフタイルや家計、リスク許容度などに合った資産形成を目指そう
税制優遇制度の新NISAは、適切に活用すれば年代を問わず資産形成に役立つことが期待できる制度です。
ただし、老後が近い世代では、過度にリスクの高い金融商品に偏らないよう注意が必要です。
分散投資を心がけ、無理のない範囲で長期運用を目指すことも1つの選択肢となります。
手元の資金やライフプランを踏まえながら、ご自身の家計やリスク許容度に合った方法で資産形成を検討してみてはいかがでしょうか。
参考資料
苛原 寛