6. 【お金に愛される人に共通すること】⑤:定期的に資産状況を見直している
資産形成に成功している人は、積み上げた資産を“放置しない”という共通点があります。年に1回から数年に1度は、保有する資産のバランスが適切かどうかを点検し、必要に応じて配分を調整(リバランス)します。
たとえば、株式市場が好調な時期が続くと、当初20%のつもりだった株式の比率が30%以上に増えることがあります。
こうした偏りをそのままにすると、家計全体のリスクが高まってしまいます。
見直しを習慣化している人は、増えすぎた資産を売却したり、安全資産へ移したりすることで、初期の目標に沿ったバランスへ戻す調整を行います。
さらに、家族構成・収入・ライフステージの変化によって必要な資金の種類や金額も変わるため、「昔決めたままの運用」を続けないことが重要です。
環境の変化に合わせて家計管理をアップデートできる人ほど、無理のない範囲で資産を積み上げていくことができます。
7. まとめにかえて:貯蓄に愛されるためには、「戦略」と「習慣」がカギ
お金に愛される人は偶然そうなったわけではなく、データにも裏付けられた行動を続けています。
日本の世帯平均・中央値の貯蓄額データから見えてくるように、資産を安定させている人は無理な節約ではなく、長期視点・分散・見直し・リスク管理・学びを組み合わせた戦略をとっています。
もし「お金をもっと味方につけたい」と思うなら、まずは自分の現状を把握し、目標を言語化して家計を見える化するところから始めてみてください。
その習慣が、将来のお金との関係を大きく変える第一歩になるでしょう。
参考資料
- J-FLEC 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査[二人世帯調査](2024年)」
- 厚生労働省「出産費用の状況等について 令和6年11月21日」
- 文部科学省「令和5年度子供の学習費調査の結果を公表します 」
- 住宅金融支援機構「2024年度 【フラット35】利用者調査結果」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 消費者庁「店頭購入及びサブスクリプション・サービスに関する意識調査結果」
マネー編集部