4. 働き方でどう変わる？ライフコース別の年金額シミュレーション
働き方やライフスタイルが多様化する現代において、将来の年金受給額について関心を持つ方は少なくないでしょう。
厚生労働省は、2025年度の年金額改定の発表に際し、『令和7年度の年金額改定についてお知らせします』の中で「多様なライフコースに応じた年金額の例」を公表しています。
この資料では、年金の加入履歴を5つのモデルケース（男性2、女性3）に分け、2025年度に65歳を迎える人を想定した年金額の概算が示されています。
4.1 ケース1：厚生年金中心の男性
年金月額の目安：17万3457円
- 平均厚生年金期間：39.8年
- 平均収入：50万9000円 ※賞与含む月額換算。以下同じ。
- 基礎年金：6万8671円
- 厚生年金：10万4786円
4.2 ケース2：国民年金（第1号被保険者）中心の男性
年金月額の目安：6万2344円
- 平均厚生年金期間：7.6年
- 平均収入：36万4000円
- 基礎年金：4万8008円
- 厚生年金：1万4335円
4.3 ケース3：厚生年金中心の女性
年金月額の目安：13万2117円
- 平均厚生年金期間：33.4年
- 平均収入：35万6000円
- 基礎年金：7万566円
- 厚生年金：6万1551円
4.4 ケース4：国民年金（第1号被保険者）中心の女性
年金月額の目安：6万636円
- 平均厚生年金期間：6.5年
- 平均収入：25万1000円
- 基礎年金：5万2151円
- 厚生年金：8485円
4.5 ケース5：国民年金（第3号被保険者）中心の女性
年金月額の目安：7万6810円
- 平均厚生年金期間：6.7年
- 平均収入：26万3000円
- 基礎年金：6万7754円
- 厚生年金：9056円
これらのモデルケースからもわかるように、厚生年金への加入期間や現役時代の収入が、将来受け取る年金額に大きく影響します。
特に、国民年金と厚生年金のどちらを主として加入してきたかによって、老後の受給額に大きな差が生じることが確認できます。
