2. 【贈与】「ただ渡すだけ」がいちばん危ない?「名義預金」を防ぐには?
合意があっても、実際の管理状況によっては預金が「名義預金」と判断されることがあります。
2.1 「名義預金とは?」相続税の追徴課税になることも
名義預金とは口座の名義人(子や孫)とは別に、実際のお金の管理・出し入れを親や祖父母が行っているケースです。
税務署が実際の管理状況から「預金の所有者は親御さんである」と判断した場合、その預金が受贈者の財産として扱われず、結果として贈与者の相続財産に含まれる可能性があります。その際には、追加で相続税が必要となる場合もあります。
このリスクを避けるために最も効果的なのが、贈与契約書の作成です。書面にしておくことで、「あげた」「もらった」という双方の意思が明確になり、客観的な証拠として非常に有効です。
契約書には以下を必ず記載しましょう。
- 贈与者・受贈者の氏名と押印
- 金額
- 日付
- 贈与と受諾の意思表示
また、お金の受け渡しは必ず銀行振込で行うことが重要です。振込記録は、誰から誰に、いつ、いくら渡したかを示す確実な証拠となります。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年9月2日更新)