3. 資産運用のポイントは「長期・積立・分散」です!
GPIFによる年金積立金の運用状況を確認し、積立投資のシミュレーションを行いました。
運用成果は運用をやめた時に確定するものです。価格は日々変動しており、運用をストップした段階で投資対象の資産が下落していれば、元本割れになる可能性もあります。
しかし、GPIFの運用成果からもわかるように、短期的には資産がマイナスになる時もありましたが、長期的にみると着実に資産が膨らんでいます。
この事例からも、資産運用で成功するための鍵が「長期・積立・分散」であることがお分かりいただけたはずです。
金融庁が公表しているデータでも、「長期・積立・分散」の効果を見れます。
上のグラフは、世界の主な株価指数に毎月1万円を20年間積立投資した場合のシミュレーションです。
このシミュレーションによると、総積立額240万円(毎月1万円 × 20年間)に対し、全世界株式や日経平均株価に連動する資産で運用した場合、20年後にはどちらも積立元本を大きく上回る成果が出ています。
将来の成果を保証するものではありませんが、このシミュレーション結果は、低金利時代において「長期」にわたって、資産を「分散」しながら、「積立」を継続することが、資産を増やす有効な手段となり得ることを示しているといえるでしょう。
参考資料
和田 直子
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
元銀行員/一種外務員資格(証券外務員一種)/LIMOマネー編集部金融ライター
一種外務員資格(証券外務員一種)。大学卒業後、株式会社三菱UFJ銀行に入社。三井住友信託銀行に転職後、資産運用アドバイザー業務に約10年間従事。
現役世代からシニア富裕層までの幅広い個人顧客に対し、資産運用コンサルティングを行う。
<主な専門領域>
投資信託、ファンドラップ、外貨預金、生命保険、医療保険、住宅ローン、事業性ローン、贈与、相続、遺言信託、不動産など、多岐にわたる金融サービスと承継対策をワンストップで提案。特に、長期的な資産形成や富裕層向けのウェルスマネジメント、シニア世代への承継・相続の分野で豊富な知識と実績を持ち、表彰歴多数。
現在は、株式会社モニクルリサーチが運営する「くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のマネー編集部にて企画・執筆・編集・監修を担当。
厚生年金保険と国民年金保険(老齢年金・障害年金・遺族年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、資産運用を専門とする。
NISA、iDeCo、住宅ローン、カードローンなどの国民生活に直結する金融情報を始め、FX、株式投資、金(ゴールド)などの投資経験をいかし仕組みやリスクなどを分かりやすく解説。Yahoo!ニュース経済カテゴリでアクセスランキング1位を多数達成【2025年10月7日更新】