年金受給者で確定申告が「必要な人」と「不要な人」の違いとは？知っておくべき《確定申告不要制度》のポイント国民年金・厚生年金の平均受給額も一覧表で見る

5. 令和シニアが受け取っている「国民年金・厚生年金」の平均受給額はいくら？

国民年金や厚生年金などの公的年金の年間収入が400万円を超える場合、確定申告が必要となります。

400万円という金額は、月額に換算するとおよそ33万円です。

一方で、厚生労働省年金局「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、国民年金の平均月額は約5万円、厚生年金（国民年金分を含む）の平均月額はおよそ14万円です。

これらの数値からも、確定申告不要となる基準である「年金収入400万円超」と実際の平均受給額との間には大きなギャップがあることがわかります。

では、実際に年金収入が400万円を超えている人はどれくらいいるのでしょうか。

本章では、現役時代の加入状況によって金額に差が生じることを踏まえ、同資料に掲載されている年金額の分布を確認していきます。

国民年金の平均受給額（月額）はいくら？

国民年金《平均年金月額》

国民年金《月額階級別受給権者》

国民年金の満額は月額6万9308円で、年額にするとおよそ83万円です。

このため、年金以外の所得が年間20万円以内であれば、確定申告をおこなう必要はありません。