2. 70歳以上の自己負担限度額はいくら?

厚生労働省の資料によると、70歳以上の自己負担限度額は収入に応じて以下のように設定されています。課税所得をもとに区分が設けられていますが、大まかな目安として年収別に整理すると以下の通りです。

2.1 適用区分:年収の目安:ひと月の上限額(世帯ごと)

【現役並み】

  • 年収約1160万円〜:25万2600円+(医療費-84万2000円)×1%
  • 年収約770〜約1160万円:16万7400円+(医療費-55万8000円)×1%
  • 年収約370〜770万円:8万100円+(医療費-26万7000円)×1%

【一般】

  • 年収約156〜370万円:5万7600円

【住民税非課税世帯等】

  • 住民税非課税世帯:2万4600円
  • 住民税非課税世帯(年金収入80万円以下など):1万5000円

例えば、年収約200万円の「一般」区分に該当する方なら1ヶ月の自己負担限度額は5万7600円です。仮にその月の医療費が10万円であった場合、超過分の4万2400円は高額療養費制度によって支給を受けることができます。

ほかの区分と比較すると所得に応じて上限額が細かく設定されており、特に住民税非課税世帯では2万円前後と手厚い制度設計になっているのがポイントです。