2025年10月24日に総務省統計局より公表された「2020年基準消費者物価指数全国2025年(令和7年)9月分(2025年10月24日公表)」によると、総合指数は112.0となり、前年同月比で2.9%上昇となりました。
一方、2025年度の年金額の改定率は1.9%の引き上げにとどまり、物価上昇率を下回る結果となっていました。
この差により、年金受給者にとっては実質的な購買力が目減りする状況が続いており、家計のやりくりに不安を感じる人も増えていると考えられます。
今回は、年代別の年金受給額や平均年金額や支給額の実態をもとに、シニア世代を取り巻く年金事情を紹介します。
1. 【2025年度の年金額は1.9%増】厚生年金・国民年金の月額はいくら?
まずは、2025年度の厚生年金と国民年金の年金月額を紹介します。
2025年1月24日に厚生労働省より公表された「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」によると、2025年度の年金額は前年度比で1.9%引き上げられました。が公表されました。
この改定は、2025年4月分からすでに適用されており、12月支給額にも1.9%の増額が適用されます。
【2025年度・年金額の例(月額)】
- 国民年金:6万8000円
- 厚生年金:22万8372円
国民年金額は老齢基礎年金の満額の目安であり、免除・猶予や追納の有無など加入状況によって、実際の受給額は変動します。
厚生年金の金額は「夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的なモデルケース」で、報酬水準や加入期間に応じて増減します。
