ジブラルタ生命保険は4月19日、「身体と心の健康づくりに関する調査2024」の結果を発表しました。
老後の生活資金として、いくらくらい貯蓄があれば安心できるかを聞いたところ、中央値は「2500万円」となりました。
今回は、セカンドライフをスタートさせる人も多い60歳代がどれほど貯蓄を保有しているのかを見ることで、老後の備えについて考えていきます。
記事後半では手取り収入からの貯蓄割合についても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
1. 老後の生活資金、貯蓄がいくらあれば安心? 約1割は「1億円以上」と回答
まずは、老後の生活資金に関する調査についてご紹介します。
ジブラルタ生命保険は4月19日、「身体と心の健康づくりに関する調査2024」の結果を発表しました。
調査概要は以下の通りです。
<調査概要>
- 調査タイトル:身体と心の健康づくりに関する調査2024
- 調査対象:ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする20歳~69歳の男女
- 調査期間:2024年3月15日~3月18日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査地域:全国
- 有効回答数:2000名(有効回答から、男女・年代が均等になるように抽出)
- 調査協力会社:ネットエイジア株式会社
老後の生活資金として、いくらくらい貯蓄があれば安心できるか聞いたところ、「2000万円~3000万円未満」(21.2%)に回答が集まり、中央値は「2500万円」という結果に。
また、「1億円以上」と回答した人も13.1%確認できました。
20歳代・30歳代では中央値が2000万円、40代以上では中央値が3000万円でした。
続いて、現時点で準備できている老後の生活資金は、「老後の生活資金として安心できる貯蓄額」に対する割合でどのくらいか質問すると、「0割」(34.6%)が最も多い結果となりました。
安心できる貯蓄額に対し、ほとんどの人が資金の準備できていないことが分かりました。
では、定年退職を迎え、年金の受給がスタートする年代でもある60歳代では中央値である「2000万円台」を貯蓄できている人はどのくらいいるのでしょうか。
次章で確認していきます。
2. 【60歳代・二人以上世帯】貯蓄2000〜3000万円未満は何パーセント?
ここからは60歳代・二人以上世帯の貯蓄額を見ていきます。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」より、60歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
2.1 【60歳代・二人以上世帯】の貯蓄2000〜3000万円未満の割合
- 9.5%
2.2 【60歳代・二人以上世帯】の貯蓄2000万円以上の割合
- 30.0%
2.3 【60歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:2026万円
- 中央値:700万円
貯蓄2000〜3000万円未満は9.5%となりました。
なお、貯蓄3000万円以上でみると20.5%となるため、「2000万円以上の保有世帯」は60歳代の全世帯のうち30%です。
老後に安心できる貯蓄額を実際に貯められているのは3割という結果になりました。
貯蓄額の中央値が700万円であることから、老後は想像以上に貯蓄ができないのが現状なのかもしれません。
なお、こちらは「貯蓄を保有していない」世帯も含む統計調査のため、次章では保有世帯に絞った調査結果も確認します。
3. 【60歳代・二人以上世帯】貯蓄保有世帯のみの平均と中央値はいくらか
同調査より貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきましょう。
3.1 【60歳代・二人以上世帯】の貯蓄2000〜3000万円未満の割合
- 12.0%
3.2 【60歳代・二人以上世帯】の貯蓄2000万円以上の割合
- 38.0%
3.3 【60歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:2588万円
- 中央値:1200万円
貯蓄保有世帯のみの貯蓄額をみると、貯蓄2000〜3000万円未満は12.0%。
2000万円以上に広げると38%となりました。
平均は2500万円を超え、中央値も1000万円を超えています。
とはいえ、やはり冒頭の調査結果と同水準の「2000万円台」を貯めている人は少数派です。
そのため、60歳代であっても「収入から貯蓄に回している」という世帯も一定数います。
では、60歳代の世帯は手取り収入からどれほど貯蓄に回しているのでしょうか。
次章にて「手取り収入からの貯蓄割合」について確認しましょう。
4. 【60歳代】手取り収入からいくら貯蓄に回してる?
では、今の60歳代は手取り収入からいくら貯蓄に回しているのでしょうか。
4.1 年間手取り収入からの貯蓄割合
- 平均:11%
- 5%未満:5.3%
- 5〜10%未満:12.9%
- 10〜15%未満:16.2%
- 15〜20%未満:2.4%
- 20〜25%未満:11.0%
- 25〜30%未満:1.5%
- 30〜35%未満:4.8%
- 35%以上:8.7%
- 貯蓄しなかった:37.2%
最も多いのは「10〜15%未満」で、平均は11%という結果になりました。
年金生活に入ってからは、主な収入が年金のみになります。
生活費を確保する必要もあるので、毎月約1割の金額を貯蓄するのは難しいと感じる人もいるでしょう。
手取りの何%を貯蓄するかは個人差があるものです。
まずはご自身の家計を見直したり、資産運用などで収入を増やすなどして、無理なく貯蓄できる計画を立てるとよいでしょう。
5. 安心して老後を迎えるために
これまで最新の意識調査の結果を踏まえながら、60歳代・二人以上世帯の「貯蓄2000〜3000万円未満の割合」と平均・中央値を確認してきました。
60歳代でも、収入から貯蓄している世帯も見受けられました。
退職後は年金がおもな収入源となりますが、毎月の生活費を考えるとリタイア後にコンスタントに貯蓄していくのは難しいかもしれません。
確実に貯蓄を貯めていくには、現役時代のうちからコツコツ貯蓄習慣をつけておくことが大切です。
これを機に、老後に向けた資産形成について考えてみてはいかがでしょうか。
5.1 【ご参考】60歳代・二人以上世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 金融資産非保有:21.0%
- 100万円未満:5.9%
- 100~200万円未満:4.5%
- 200~300万円未満:4.3%
- 300~400万円未満:3.0%
- 400~500万円未満:1.9%
- 500~700万円未満:7.2%
- 700~1000万円未満:6.7%
- 1000~1500万円未満:6.8%
- 1500~2000万円未満:5.4%
- 2000~3000万円未満:9.5%
- 3000万円以上:20.5%
- 平均:2026万円
- 中央値:700万円
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」
- 厚生労働省「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況 」
- ジブラルタ生命「身体と心の健康づくりに関する調査2024」
中本 智恵
