日本証券業協会が2021年に実施した証券投資に関する全国調査によると、つみたてNISAの認知度は46.3%と、前回(2018年度)の調査時と比べて15.1%の上昇を見せており、世間的に投資信託の認知度が高まってきていることがうかがえます。
しかしながら同調査では、投資のリスクを減らすのに有効な“ある方法”について認知している人の割合は14.8%と芳しくない結果に。
そこで、今年4月に拡充された「高校生向け 金融経済教育指導教材」にも取り上げられている、投資のリスクを減らす“ある方法”について紹介したいと思います。
1. どれだけの人が投資信託を保有している?
投資のリスクを減らす方法について確認する前に、まずはどれだけの人が投資信託を保有しているのかについて見てみましょう。
日本証券業協会の「2021年度(令和3年) 証券投資に関する全国調査(個人調査)」によると、金融商品別の保有率は「預貯金」が92.2%と圧倒的に高く、「投資信託」は10.8%にとどまっています。
前回の調査時を見ても、「預貯金」が92.8%、「投資信託」が10.8%と若干の増減はあるものの、その分布に大きな変化はありません。
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出所:日本証券業協会「2021年度(令和3年) 証券投資に関する全国調査(個人調査)」
2. 投資信託の非購入理由として「値下がりの危険」などリスクを指摘
同調査では投資信託を購入しない理由についても質問しており、「ギャンブルのようなもの」「値下がりの危険がある」といった投資信託のリスク性を指摘する回答がそれぞれ全体の2割ほど存在しています。
また、「十分な知識をまだ持っていない」と回答した人が22.2%と、金融リテラシーの低さを不安視する声も同じくらいあることが分かっています。
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出所:日本証券業協会「2021年度(令和3年) 証券投資に関する全国調査(個人調査)」
3. リスクを減らすのに有効な「長期投資」・「積立投資」・「分散投資」を知っている人は約15%
実際に、同調査における『「長期投資」・「積立投資」・「分散投資」がリスクを減らすのに有効ということへの認知状況』を見ると、「知っている」と答えた回答者が14.8%という結果から、大多数の人が十分な金融知識を持ち合わせていないことが見て取れます。
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出所:日本証券業協会「2021年度(令和3年) 証券投資に関する全国調査(個人調査)」
では、大多数の人が知らない、「長期投資」・「積立投資」・「分散投資」とはどういうことを言うのか、一緒に確認しましょう。
4. 投資のリスクを減らす方法その1:長期投資とは
投資を長期間続けると、分散投資(後述)や複利の効果などとあいまって、結果的に元本割れする可能性の低減が期待できます。
複利の効果とは、運用で得た利益を当初の元本にプラスして再び投資することによって、利益が雪だるま式にふくらんでいくことを言います。
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出所:金融庁「高校向け 金融経済教育指導教材 第4章:「貯める・増やす」(参考編)」
5. 投資のリスクを減らす方法その2:積立投資とは
投資信託は価格が上下するので、一度にまとめて投資をする場合、「高いときに買ってしまった」「安いときに買っておけばよかった」といった具合に、投資するタイミングを見極める難しさが生じます。
しかしながら、価格が高いまたは安いタイミングというのは時が経って振り返ってからでしか分からないものです。
これに対して、一定金額を定期的に投資する積立投資なら、価格が高いときは購入量(口数)を少なく、価格が安いときには購入量(口数)を多くすることができるので、結果として平均したときの価格を下げる効果が期待できます。
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出所:金融庁「高校向け 金融経済教育指導教材 第4章:「貯める・増やす」(参考編)」
6. 投資のリスクを減らす方法その3:分散投資とは
1つの資産だけに投資するより、「株式」と「債券」を組み合わせるなど、値動きの異なる複数の資産に分散投資を行うことで、価格の変動が小さくなり、リスクを軽減することができます。
さらに、「先進国株」「新興国株」といった具合に投資先の地域を分散することで、より安定的に世界経済の成長の利益を得ることが期待できます。
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出所:金融庁「高校向け 金融経済教育指導教材 第4章:「貯める・増やす」(参考編)」
まとめにかえて
いかがでしたでしょうか。
今年4月から高校生に向けた金融経済教育の内容が拡充され、金融知識の重要性が注視される中で、大人である私たちも自ら積極的に学んで金融知識を身につける姿勢が必要となるでしょう。
とりわけ、「長期投資」・「積立投資」・「分散投資」は資産運用をするうえで重要となるので、優先的に学ばれてもいいかもしれません。
参考資料
LIMO編集部
