冬の寒さを乗り越え、庭のあちこちで柔らかな芽吹きが始まる季節。春の到来を前に、今年の庭の景色をどう整えようかと思いを巡らせるのも、ガーデニングの大きな楽しみの一つです。
日々忙しく過ごす中で、「できるだけ手間をかけずに、毎年美しいお庭を楽しみたい」。そんな願いを叶えてくれるのが、大地の力を借りる「地植え」というスタイルです。
鉢植えのように毎日の水やりに追われることが少なく、植物が自らたくましく育つ姿は、私たちに心地よい安らぎを与えてくれます。
今回は、一度植えれば毎年楽しめる「多年草」の中から、お庭をぐっと洗練された印象にしてくれる、おしゃれなリーフ(葉色)と可憐な花が魅力の植物3種類を、参考価格とともにピックアップしました。
植えっぱなしでも比較的管理がしやすく、ローメンテナンスで楽しめる、あなただけの心地よいナチュラルガーデン作りのヒントをご紹介します。
1. 【植えっぱなしで毎年美しい】地植えにしたい多年草3選
1.1 ビオラ・ラブラドリカ
ビオラ・ラブラドリカ1/6
Menno van der Haven/shutterstock.com
一般的なビオラとは一線を画す、シックな「銅葉」が魅力の多年草です。早春から春にかけて咲き始める深いパープルの花と、落ち着いた葉色のコントラストは、植えるだけで庭に奥行きと知的さをプラスしてくれます。
草丈が低くコンパクトにまとまるため、花壇の手前に植えるのがおすすめ。日本の高温多湿な夏は苦手なので、涼しい風の通る半日陰で休ませてあげると夏越ししやすくなり、毎年可憐な姿を見せてくれますよ。
落ち着いたトーンの庭を目指すなら、欠かせない一株といえるでしょう。
※参考価格:300円前後(3号ポット苗)
1.2 ヒューケラ
ヒューケラ2/6
Open_Eye_Studio/shutterstock.com
「カラーリーフの王様」とも称されるヒューケラは、比較的長い期間、美しい葉色を楽しめる常緑の多年草です。
シルバー、ライムグリーン、キャラメル色などバリエーションが豊富で、まるでパレットを広げたような彩りを庭に添えてくれます。
日陰でも比較的育ちやすいため、建物の北側や樹木の下など、少し寂しくなりがちな場所の彩りにも最適です。初夏にすっと伸びる細い花茎に咲く小さな花も、奥ゆかしく洗練された印象を与えてくれます。
高温多湿が苦手で、日本の蒸し暑い夏は株が弱りやすい傾向があります。
夏場は「蒸れ」に注意し、風通しの良い半日陰で管理すると、夏越しがしやすくなりますよ。環境が合えば植えっぱなしでも形が整いやすいため、手入れを最小限に抑えたい方にもぴったりです。
※参考価格:600〜800円前後(3号ポット苗)
1.3 ギボウシ(ホスタ)
ホスタ3/6
N_Design/shutterstock.com
新しく地植えのラインナップに加えたいのが、みずみずしい葉が美しいギボウシです。欧米でも「シェードガーデンの主役」として絶大な人気を誇ります。彫刻のような美しい葉脈と、しなやかに広がる葉のフォルムは、一株あるだけでお庭に圧倒的な存在感と落ち着きをもたらします。
非常に強健で、環境が合えばほとんど手間いらずで初夏には清楚なお花も楽しめます。ただ、春先の柔らかい葉はナメクジに狙われやすいので早めの対策がコツです。
なお、犬や猫が葉を口にすると体調を崩す恐れがあるため、大切なペットの届かない場所に植えてあげてくださいね。冬の間は地上部を枯らして休眠しますが、春になると驚くほど鮮やかな新芽が顔を出します。
春の力強い芽吹きは、ガーデニングの喜びと季節の移ろいを感じさせてくれますよ。品種によって葉の大きさや模様が異なるため、庭の広さに合わせて選ぶ楽しみもあります。
※参考価格:800〜1500円前後(3号ポット苗)
2. おしゃれなリーフと花で叶うナチュラルガーデン
今回は、植えっぱなしでも毎年美しい姿を見せてくれる、地植えにおすすめの多年草をご紹介しました。
多年草の中には、今回ご紹介したギボウシのように、冬に地上部を枯らして根で越冬する「宿根草」と呼ばれるタイプもあります。
一見枯れてしまったように見えても、土の下では次の季節に向けて静かにエネルギーを蓄えている健気な姿には、自然のたくましさを感じますね。
こうしたおしゃれなリーフや花を持つ多年草を庭のベースに据えることで、毎年の植え替えの手間をぐっと抑えつつ、年月を重ねるほどに自然に馴染む上質なナチュラルガーデンを作ることができます。
植物たちの個性に優しく寄り添いながら、ローメンテナンスで心満たされる庭づくりを、ぜひ楽しんでみてくださいね。
3. 【ガーデニング豆知識】一年草・多年草・宿根草の違いとは?
一年草・多年草・宿根草の違いを知っていますか?4/6
出所:LIMO編集部作成
さいごに、一年草・多年草・宿根草の違いを整理しておきましょう。
- 一年草:発芽からタネができるまでのサイクルがワンシーズンで完結する植物。
- 多年草:開花後も生長を続け、翌年以降も開花が楽しめる植物。常緑性と落葉性がある。
- 宿根草:落葉性の多年草を特に区別して「宿根草」と呼ぶことがある。開花後地上部分の茎や葉が枯れ、根は生きたまま休眠する植物。
※分類には諸説あります。
※園芸品種では、常緑多年草でも「宿根草」や「宿根」と表記されている場合があります。
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LIMOガーデニング部