2. 【国立競技場に新呼称】実はネーミングライツの導入は初めて

新国立競技場は25年4月に民営化され、株式会社ジャパンナショナルスタジアム・エンターテイメント(JNSE)の運営に移行しました。JNSEは当初からネーミングライツの導入を主要な収益確保の柱に掲げており、どの企業がナショナルスタジアムパートナーになるのか、注目を集めていました。

実は新しく生まれ変わる前の旧国立競技場はネーミングライツを導入していませんでした。日本でネーミングライツが本格的に導入されたのは2000年代以降(同競技場は1958年開場)であり、公共性の高い施設ということも導入に至らなかった理由として挙げられます。

そんな国立競技場がネーミングライツの導入をすることになった背景には、財政面の課題があります。「杜のスタジアム」というコンセプトの同競技場は大量の木材が使用されており、莫大な維持管理費や修繕費がかかります。そのため、安定した財源を確保する必要がありました。

ネーミングライツによって、財政面の課題を解決するのが狙い

出所:株式会社ジャパンナショナルスタジアム・エンターテイメント