4. まとめにかえて

今回は、2024年の出生数が過去最低の68万6061人となった衝撃的な現実と、その裏側にある不妊治療の現状を解説しました。少子化が深刻化する一方で、子どもを望む夫婦の努力は強く、今や生まれる赤ちゃんの約10人に1人は医療の力を借りて生殖補助医療により誕生しています。

また、夫婦の約4.4組に1組が不妊治療を経験しているという事実は、不妊が誰にとっても身近な課題であることを示しています。特に女性は、仕事と両立しながら週に何度も通院するなど、大きな心身の負担を負っています。

出産や子育てをめぐる環境をより理解し、支え合える社会づくりが求められています。本記事を通して、わたしたち個々人が少子高齢化に向き合うきっかけとなれば幸いです。

参考資料

厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計月報年計(概数)の概況」
厚生労働省「不妊治療と仕事との両立サポートハンドブック(令和7年3月)」

菅原 美優