3. 新NISA、利用状況は大幅に増加!
2024年1月に新制度が始まってから、NISAの利用は大幅に増えています。2025年3月末時点でのNISA口座数は2647万口座となり、政府目標の3400万口座に迫る勢いです。
また、新NISA開始後の3カ月間で、買い付けられた金額は59兆円に達しました。これは、従来のNISA制度が10年かけて積み上げてきた買い付け額35兆円をわずか3カ月で大きく上回るペースです。
このうち、成長投資枠での買い付け額が約4.9兆円、つみたて投資枠が約1.6兆円となっており、多くの人が二つの枠を併用して積極的に投資していることがわかります。このように、新NISAは日本の個人投資家の資産形成を力強く後押ししています。
しかし、NISAを利用した資産運用は、元本保証されるものではありません。資産が増える可能性がある一方で、投資した額を下回るリスクがあることを忘れてはいけません。
いきなり投資を始めるのではなく、まずは新NISAの制度をしっかり理解したり、情報収集をしたりするなど、自分に合った方法をじっくりと検討してから始めることが大切です。
4. 新NISA、リスクを理解して上手に活用を
今回の記事では、新NISAの制度変更点や、50歳からでも間に合う資産形成の可能性について解説しました。新NISAは、非課税枠の拡大や期間の恒久化によって、私たち50歳代の老後資金作りを強力に後押ししてくれる「最後のチャンス」とも言える制度です。特に月5万円を15年積み立てることで、利回り次第では老後資金2000万円を目指すことが夢物語ではないことがシミュレーションで明らかになりました。
ただし、資産運用には必ず元本割れのリスクがあります。大切なのは、リスクを理解した上で無理のない範囲で自分に合ったプランを立てることです。まずは少額から「つみたて投資枠」ではじめてみるのも良いでしょう。この制度改正という「追い風」をチャンスと捉え、あなた自身の未来を描くための行動を今からはじめてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 金融庁「NISAを知る」
- 金融庁「つみたてシミュレーター」
- 金融庁「NISAの利用状況の推移」
- 金融庁「NISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について・NISA口座の利用状況調査(令和7年3月末時点)」
野平 大樹
