秋から冬への移り変わりを感じる10月、年末も少しずつ近づいてきました。今年の東京株式市場は、歴史的な動きを見せています。「日経平均株価が史上最高値!」など最近のニュースで耳にされる方もいるのではないでしょうか。取引この株価上昇の要因のひとつとして、自民党の高市早苗総裁の首相就任など国内の政治的な期待感などが「追い風」となっていると考えられます。
さらに、制度面でも資産形成への後押しが強化されています。2025年7月には金融庁に「資産運用課」が新設され、政府が「貯蓄から投資へ」の流れを強力に推進する姿勢を明確にしました。
このような状況の中、資産形成に役立つ制度としてNISAが注目されています。今回は2024年1月から新しい制度に変わったNISAの2つの投資枠についてや、運用利回り別シミュレーションなど解説していきます。
1. 新NISA、2つの投資枠「つみたて投資枠と成長投資枠」
投資で得た利益に税金がかからないNISAは2014年1月にスタート、そして2024年1月から新制度が開始されました。新しくなったNISAは従来のものとどう違うのでしょうか?新NISAには、大きく4つのポイントがあります。
- 投資できる金額の増加
- 投資できる期間の恒久化
- 投資信託も個別株式も両方投資可能
- 売却後は非課税投資枠が復活
従来のNISAの投資額は、以下のとおりでした。
- つみたてNISA:年間40万円
- 一般NISA:年間120万円
一方、新NISAの場合は金額が増加しています。
- つみたて投資枠:年間120万円
- 成長投資枠:年間240万円
さらに、新NISAは投資できる期間も恒久化されました。さらに、投資信託や個別株式に投資できるようになっています。新NISAには、投資信託を定期的に買い付ける「つみたて投資枠」と、株式や投資信託など幅広い商品に投資できる「成長投資枠」の2種類があります。この2つの枠は併用でき、自分の目的に合わせて使い分けることができます。
1.1 つみたて投資枠は「ほったらかし」でもOK?
「つみたて投資枠」を利用した投資信託の積立投資などは一度設定すれば、あとは「ほったらかし」でも自動で積立投資を続けてくれます。これにより、仕事や家事で忙しい人でも、時間や手間をかけずに長期的な資産形成を目指すことができます。ただし、実際には、市場変動やライフイベントに応じて見直しが必要です。一度設定すれば自動で積立が続きますが、定期的に見直すことも忘れないようにしましょう。
