5. 制度対象外への備え方

高額療養費が使えないケースに対しては、どのように備えておくのが良いでしょうか。

最後に、民間の医療保険の活用方法をご紹介します。

5.1 医療保険による備え

高額療養費制度を利用しても自己負担額は発生します。また個室療養を希望した際は、入院1日ごとに数千円の費用が発生し、長期入院になるほど負担も大きくなります。食費や日用品の費用など、雑費も無視できません。

突発的な医療費に備えるため、入院給付金や手術給付金がある医療保険への加入を検討しましょう。

高額療養費制度を利用した場合の自己負担額と、その他の雑費をまかなえる保障額にしておくことで入院時の手出しを減らすことができます。

5.2 先進医療特約の重要性

先進医療は全額自己負担となるため、数百万円の費用が発生することもあります。医療保険に先進医療特約を付加することで、先進医療にかかった技術料は全額実費で保険会社から支払われます。

通算限度2000万円までと定めている保険会社が一般的ですが、先進医療にかかる費用は1回あたり最大でも300万円前後です。先進医療に備えるには十分な保障内容といえるでしょう。

6. まとめ

高額療養費制度は医療費負担を大幅に軽減できる制度ですが、対象外となるケースも存在します。

制度の仕組みを正しく理解し、事前の準備と併せて民間の医療保険なども検討することで、より安心して医療を受けることができるでしょう。

ほけんのコスパ編集部