3. 過酷な夏を乗り切るための「環境づくり&管理のコツ」

マルチングなど、過酷な夏を乗り切るためのコツをお伝えします

ギボウシの根元にウッドチップを敷く様子

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3.1 風通しを確保して蒸れを防ぐ

多年草の多くは夏の高温多湿な環境が苦手。混み合った枝葉を大胆に切り戻し、枯れた下葉や花ガラを取り除いて、株全体に風の通り道を作りましょう。

地植えは植える際に苗同士の間隔を広めにとり、鉢植えは隣り合う鉢の間隔を空けて置くと、風が通り抜けやすくなります。

3.2 鉢と地面の温度上昇を抑制する

鉢や地表の温度の急激な上昇は、根を傷める原因となります。鉢植えの場合は、レンガなどの上に置いて鉢底と地面を離したり、鉢を二重にしたりすると効果的。

地植えは株元にマルチングを施すと、直射日光による土の温度上昇を抑えられます。

3.3 水やりと遮光で環境温度を下げる

水やりは土の中の水が高温になるのを避けるため、朝の早い時間に与え、日中の水やりは避けましょう。強い西日が当たる場所では遮光ネットやすだれを利用して日差しを和らげるのがおすすめです。

3.4 猛暑の時期は肥料を与えない

多年草は、暑さが厳しい時期は体力を温存しようと生育を緩めます。この時期に液体肥料などの追肥を与えると、かえって株が消耗し、根が焼けるように傷んでしまうことも。

真夏の間は肥料を控え、もし株が弱っていると感じたら、代わりに活力剤を与えて回復をサポートしてあげましょう。

4. 猛暑を耐える《夏に強い多年草》で夏越しも安心

毎年のように夏の平均気温が更新される今、見た目の美しさだけでなく、強靭な耐暑性が植物を選ぶ基準に。暑さを乗り越えてくれた我が家の多年草のタフさには、目を見張るものがあります。

さらに夏越しのための環境づくりを実践すれば、猛暑も心配いりません。涼しい秋に多年草の苗を植えて、来年の夏を安心して迎えましょう。