生活保護制度には、日々の暮らしを支える「生活扶助」があります。その中でも冬の寒さが厳しい地域で重要なのが「冬季加算」です。
近年はエネルギー価格の高騰もあり、暖房費の負担が家計を直撃しています。
冬季加算は、そうした状況を考慮して追加で支給される仕組みであり、地域区分や世帯の状況によって内容が異なります。
本記事では、冬季加算の基本的な仕組みや支給要件に加え、在宅療養や乳児のいる世帯に適用される「特別基準」についてもわかりやすく解説します。
1. そもそも生活保護とは?冬季加算の概要も
そもそも生活保護とは、生活に困窮する人に最低限の生活を保障する制度です。
その中で「生活扶助」は日々の生活費(食費・光熱費など)を支援する給付ですが、冬季の光熱費増加を考慮し、追加で支給されるのが「冬季加算」です。
冬季加算は、寒冷地に住む生活扶助受給世帯を対象に、地域や世帯人数に応じて支給されます。
支給期間は地域ごとに異なり、寒さが厳しい地域(Ⅰ~Ⅱ区)では 10月~4月までの7か月間、それ以外の地域(Ⅲ~Ⅵ区)では 11月~3月までの5か月間となります。
- Ⅰ区 北海道・青森県・秋田県
- Ⅱ区 岩手県・山形県・新潟県
- Ⅲ区 宮城県・福島県・富山県・長野県
- Ⅳ区 石川県・福井県
- Ⅴ区 栃木県・群馬県・山梨県・岐阜県・鳥取県・島根県
- Ⅵ区 その他の都道府県