3. 生成AIを積極的に活用する一方で…Z世代が抱える「不安と期待」
Z世代は生成AIツールの利用率が高く、頻繁・時々利用を合わせて64.8%に上りました。これは他世代を大きく上回る数値です。詳しい回答結果をみていきましょう。
3.1 「あなたは生成AI(ChatGPT、Claude、Copilot等)を利用していますか?」
全体 (n=1,000)
- 頻繁に利用している:14.1%
- 時々利用している:22.2%
- 数回利用したことがある:12.7%
- 知っているが、利用したことはない:24.7%
- 名前は聞いたことがあるが、詳しく知らない:16.6%
- 全く知らない:9.7%
Z世代 (n=250)
- 頻繁に利用している:27.6%
- 時々利用している:37.2%
- 数回利用したことがある:10.0%
- 知っているが、利用したことはない:11.2%
- 名前は聞いたことがあるが、詳しく知らない:5.2%
- 全く知らない:8.8%
ミレニアル世代 (n=250)
- 頻繁に利用している:14.4%
- 時々利用している:24.0%
- 数回利用したことがある:10.8%
- 知っているが、利用したことはない:21.2%
- 名前は聞いたことがあるが、詳しく知らない:14.4%
- 全く知らない:15.2%
ジェネレーションX (n=250)
- 頻繁に利用している:9.2%
- 時々利用している:14.4%
- 数回利用したことがある:16.0%
- 知っているが、利用したことはない:34.0%
- 名前は聞いたことがあるが、詳しく知らない:20.4%
- 全く知らない:6.0%
シニア (n=250)
- 頻繁に利用している:5.2%
- 時々利用している:13.2%
- 数回利用したことがある:14.0%
- 知っているが、利用したことはない:32.4%
- 名前は聞いたことがあるが、詳しく知らない:26.4%
- 全く知らない:8.8%
Z世代は生成AIツールの利用率も他の世代より高く「頻繁に利用している」が16.8%、「時々利用している」が44.8%で計64.8%が利用経験があると回答しています。
生活の一部にAIを取り入れる柔軟さはZ世代ならではの受け入れ具合といえるでしょう。とはいえ、そのスピード感が誤情報への耐性の弱さと表裏一体である点は見逃せません。
4. AIによるフェイクニュースへの懸念と、AIへの期待
Z世代は「生成AIによるフェイクニュースが災害時に拡散すること」について64%が心配と回答しました。他世代よりも懸念度が高い結果です。
4.1 「災害時に生成AI(ChatGPTなど)が作り出すフェイクニュース(偽の災害映像、架空の被害情報など)について、どの程度心配していますか?」
災害時のAIによるフェイクニュースへの懸念(世代別)

出所:ミドリ安全株式会社「【世代別防災意識調査 2025】Z世代を襲う“情報災害”リスク リテラシー教育5割超えも、フェイクニュース被害58.4%過去最多」(PRTIMES)
全体 (n=1,000)
- とても心配している:19.8%
- やや心配している:39.8%
- どちらともいえない:21.2%
- あまり心配していない:6.0%
- 全く心配していない:2.9%
- わからない/答えられない:10.3%
Z世代 (n=250)
- とても心配している:20.4%
- やや心配している:43.6%
- どちらともいえない:19.2%
- あまり心配していない:6.0%
- 全く心配していない:4.0%
- わからない/答えられない:6.8%
ミレニアル世代 (n=250)
- とても心配している:12.8%
- やや心配している:34.4%
- どちらともいえない:25.2%
- あまり心配していない:7.6%
- 全く心配していない:5.2%
- わからない/答えられない:14.8%
ジェネレーションX (n=250)
- とても心配している:18.8%
- やや心配している:41.2%
- どちらともいえない:22.4%
- あまり心配していない:6.8%
- 全く心配していない:1.2%
- わからない/答えられない:9.6%
シニア (n=250)
- とても心配している:27.2%
- やや心配している:40.0%
- どちらともいえない:18.0%
- あまり心配していない:3.6%
- 全く心配していない:1.2%
- わからない/答えられない:10.0%
Z世代は、災害時に生成AIが作り出すフェイクニュース(偽の災害映像、架空の被害情報など)に対して、他の世代に比べて最も高い懸念を抱いています。
「とても心配している」が20.4%、「やや心配している」が43.6%で、計64%が心配していると回答しました。
4.2 不安6割以上も…生成AIによる「災害対策」への期待!どんな助けがあると良いと思う?
もし災害時に生成AI(ChatGPTなど)があなたを助けてくれるとしたら、どんな助けがあると良いと思いますか?

出所:ミドリ安全株式会社「【世代別防災意識調査 2025】Z世代を襲う“情報災害”リスク リテラシー教育5割超えも、フェイクニュース被害58.4%過去最多」(PRTIMES)
- 緊急時の避難判断サポート: 28.7%
- 被災後の手続き・支援制度の案内: 27.8%
- 応急処置の音声・画像付き指導: 23.6%
- 複雑な災害情報の分かりやすい要約・解説: 22.3%
- 災害情報を図解・イラストで可視化: 20.7%
- 被災状況を写真から判定し対処法を生成: 17.5%
- AIとの対話による24時間メンタルケア: 16.4%
- 備蓄品から災害時レシピを自動生成: 14.7%
- 家族向け防災計画の作成支援: 14.5%
- 個人最適避難計画の自動作成: 13.1%
- 災害時多言語案内の瞬時作成: 12.1%
- 子供の不安に寄り添う物語・絵本の生成: 8.7%
- 特に期待することはない: 17.6%
- わからない/答えられない: 13.4%
フェイクニュースが心配である一方で、今後の防災対策として生成AIに期待する機能としては「緊急時の避難判断サポート」が28.7%で最も多く挙げられています。
次いで「被災後の手続き・支援制度の案内」が27.8%、「応急処置の音声・画像付き指導」が23.6%、「複雑な災害情報の分かりやすい要約・解説」が22.3%と、様々なサービスが求められていることが見受けられますね。
生成AIによって「わかりにくい情報をわかりやすくしてくれる」ことに期待が集まっています。不安を抱きながらもAIを積極的に取り入れようとする姿勢は、まさにAIネイティブ世代の特徴といえそうです。
次の章からは、情報社会においてフェイクニュースにだまされないためのチェックポイントをご紹介します。