新米が出回る時期になりました。しかし、いずれ落ち着くと思われていたコメ価格は以前の価格に下がることはなく、むしろ高止まりしている状況です。
主食のコメですら購入することに躊躇する状況が到来していることに、不安を感じている方も多いことでしょう。これは、食べ盛りの子どもがいるご家庭だけでなく、年金暮らしの高齢者にとっても同様です。
そこで今回の記事では、高齢者の家計状況や年金額など、現代を生きるシニアの生活をひも解いていきます。いずれ老後を迎える現役世代の方にとって、老後生活を考える際の参考にしていただければ幸いです。
秋の家計点検のきっかけとして、あなたの老後資金を客観的に見直してみましょう。
1. 高齢者の55.8%「生活苦しい」と回答
現在の生活状況について、シニアの方はどのように感じているのでしょうか。厚生労働省の資料「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」より、高齢者世帯の生活意識について見ていきましょう。
【高齢者世帯の生活意識】
- 大変苦しい:25.2%
- やや苦しい:30.6%
- 普通:40.1%
- ややゆとりがある:3.6%
- 大変ゆとりがある:0.6%
生活が「大変苦しい」と回答した方が25.2%、「やや苦しい」と回答した方が30.6%となっており、両方を合計した割合は全体の55.8%を占めています。
半分以上の方が生活面に不安を抱えている状況に置かれていることがわかりますが、この生活意識調査は2024年7月に実施されており、昨年夏ごろから深刻化した「令和の米騒動」以前に行われている点に留意が必要です。